包括的医師検索サービス「Vitals」

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昨年から世界中で一気に弾け始めたHealth2.0だが、まだまだニューフェイスのローンチは続いている。昨年末、米国ニュージャージー州リンドハーストからローンチした「Vitals」は、これまでにない新しいタイプの医師検索サービスと言えるだろう。

「われわれは皆、人生のある時点で、医師のところへ行く必要があるだろう。それは軽い症状であるかも知れないし、あるいは深刻な症状かも知れない。どの医師のところへ行くかという選択と、そしてその医師のパフォーマンスが、生きるか死ぬかを決定するかもしれないのだ。」

このように、医師選択の重要性から「Vitals」は自分たちが目指すサービスを語り始める。つまり、消費者の医師選択ニーズを徹底的に焦点化していることが読み取れるのだが、「あれも、これも」ではない一点集中型コンセプトこそが、今後の新しいウェブ医療情報提供サービスに最も必要なことなのだ。 続きを読む

EMRの考古学: Circa 1964


1961年、医療分野におけるコンピュータ利用に関する共同研究がIBMなどを中心に開始された。今で言うEMRのプロトタイプである。この初期EMRは「Circa」と名付けられ、1964年、オハイオ州アクロンの子供病院に試験的に導入されたのである。その当時の映像が、ジョンズホプキンズ大学医学部から公開されたのだが、それを見るとこのCircaは当時、その情報システムとしての役割を次のように説明されていたのである。

  • 医師、看護師のペーパーワークを減らす
  • 医療過誤を減らす

だが当時から40数年を経た今なお、これらはいまだに「今日的課題」として堂々通用する。これは何を意味するだろうか?。米国の医療ブロゴスフィアでは、「ではこの40数年間、アメリカの医療界は、一体何をしてきたのか?」という詰問にも似た問いかけがされている。 続きを読む

メイヨークリニックがマイクロソフト社HealthVaultを採用

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昨日(1月25日)、メイヨークリニックとマイクロソフト社は「コンシューマー向けオンライン医療管理ツール」の共同開発へ向けた戦略的合意に達したと発表した。これはマイクロソフト社のHealthVaultをプラットフォームとして、メイヨークリニックが独自PHRを開発することを意味するが、全米のみならず世界的なトップブランド先進医療機関であるメイヨークリニックのHealthVault参加は、PHR市場の今後の動向に大きな影響を与えることになるだろう。 続きを読む

今度こそ本当に登場するのか? Google Health

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昨日あたりから、ブロゴスフィアでは「Google Health」の話題があちこちで取り上げられている。これは「Google Health」のログインページが、突然、何の前触れもなく公開されたからである。

(付記: その後、このログインページは削除された)

だが、このページからログインしてみてもできないし、ページの「Take a quick tour」をクリックしても「404エラー」が表示されるだけ。ではこの「ログインページ」公開は、一体何のためなのだ?。うーむ、わからん。だが、このページには「Google Healthを使ってこんなことが出来ますよ」という案内が付されている。 続きを読む

プラットフォームはブルーオーシャンか?:DOSSIAとHealthVault

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共同PHRシステム開発を目指しているインテル、ウォルマートなど巨大企業連合DOSSIAだが、ようやくパイロット・テストの段階にきたようだ。計画では、まずウォルマートから少人数(20人程度)のPHR試用テストを開始する。その後、参加各社でも試用テストを実施した上で、最終的には全部で数百万人に及ぶ加盟社全従業員とその家族の個人医療情報がPHRに記録される。 続きを読む