映画「ソーシャルネットワーク」を見た。昨年秋から、いろいろなところでこの映画について目にする機会が多く、いわば予備知識過剰状態で映画館の座席に座ったが、それなりに面白く見た。映画は、世界最大のSNSをめぐる創業関係者の葛藤、友情、そして裏切りのエピソードを軸として、今日のベンチャー・ビジネス・シーンの実相に迫ろうとしている。
いくつか印象に残ったシーンがあるが、双子のウィンクルボス兄弟が、自分たちのアイデアをザッカーバーグが盗用したとハーバード大学学長に訴える場面では、学長が「アイデアを真似されたなどとつまらないことを言うな。自分たちで新しいプロジェクトを始めればよいではないか。ハーバードは学生に創造的であることを求める」と一喝するところがあった。我が意を得たりだ。そのとおりで、自分たちの独創的なプロジェクトを創造すること以外に、ベンチャーをやる意味などないのだ。他人のプロジェクトをあれこれ評論するようなことではなく、とにかくアイデアを作って自分のプロジェクトを立ち上げなければ話しにならない。自分自身のプロジェクトを持たなければ、どんなイノベーションも変革も、この社会に実現することはできないのだ。 続きを読む