出口へ向けて

Kobe_FashionMart

(Kobe Fashion Mart)

連休から始まった5月も終わり。昨日などまだ寒かったが、今日は一転してやっと5月らしいさわやかな一日となった。先週末から関西へ行ったが、TOBYO_DFC関係でいくつか打ち合わせをし、そして土曜日にはかつての後輩の結婚披露宴に出席した。慌ただしかったが、多数の方々とお会いできたのが収穫であった。

たまたま披露宴が六甲アイランドで開かれたのでさしたる意識もせず出かけたが、着いてみると、かつて当地のショッピングセンターなどのマーケティング・リサーチをおこなった記憶がドッと一度によみがえった。だが、街全体にかつての勢いはないような印象があり、シャッターを降ろした店舗さえ散見された。 続きを読む

900回目のエントリに寄せて

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当ブログは900エントリに達した。ところで、前回エントリ「始まった日本のHealth2.0ムーブメント」を書きながら考えたのは、ある意味でこのブログの役割は終わったのかもしれないな、ということだ。このブログはかなり早い時期から世界のHealth2.0動向をとらえ、様々な事例を紹介してきた。だがそのムーブメントが日本で動き出し、たくさんの人々が直接参加するようになるのなら、ことあらためてHealth2.0を紹介する必要もなくなるだろう。

それに以前に比べると、たしかにHealth2.0の具体事例がニュースとして紹介されるケースは減ってきているように思える。これはこれまで既に多数の事例が紹介されたため、Health2.0のニュースバリューが漸減してきているということもあるだろうが、一方では斬新なサービス自体の登場が少なくなっていることも事実だ。特に成功事例という点では、SermoとPatientsLikeMeの次が今ひとつ思い浮かばない。たしかに23andMeやkeasは有望株だが、しかしまだ顕著な成功を収めているとは言えない。 続きを読む

始まった日本のHealth2.0ムーブメント

health2.0

昨日、メドピア株式会社の石見社長と比木取締役がお見えになり、来る6月4日に開催されるHealth2.0 Tokyo Chapterのお話を伺った。これで日本においても、ようやくHealth2.0ムーブメントが公然と姿を現すことになるわけだ。

昨日もお話したのだが、思い返せば2006年秋から翌年春にかけて、サンフランシスコ周辺でBarCampやHealthCampなど数多くの医療とウェブをテーマにしたアンカンファレンスが開催されていた。当時、私は東京からそれらの動向を関連ブログや共有サイトなどで毎日チェックしていたのだが、それは前年2005年に爆発したweb2.0ムーブメントが、必ず医療にも波及するはずだとの確信めいた思いがあってのことであった。

活発な議論が交わされる中で、それら無秩序な動きは自然発生的にいくつかのグループを形成し始め、やがて「Health2.0」というシンボルワードのもとへと流れ込み、大きなムーブメントが生み出されていくのを興奮しながら見ていたのである。当時の様々な論争については、このブログの初期エントリに記してあるので、興味のある方はお読みいただきたい。

結局、2007年春にマシュー・ホルトが「この秋、第一回Health2.0カンファランスをサンフランシスコで開催する」と発表し、以後、今日に至る流れができたわけだ。あれから三年が経ち、いよいよ日本でもHealth2.0ムーブメントが始まる。そう思うと、非常に感慨深いものがある。この「TOBYO開発ブログ」は、TOBYOプロジェクト開発の理論構築をめざして設けられたのだが、偶然にも米国におけるHealth2.0ムーブメントの胎動期に逢着し、その誕生と発展をリアルタイムに記録紹介することになったのである。 続きを読む

医療プラットフォームとしてのPHR

思い返すと五年前、ティム・オライリーはあの歴史的な文書「Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」の中で、Web2.0の戦略ポジショニングとして次のように述べた。

 Web as platform.

Web2.0のもっともシンプルな定義ということになると、この戦略ポジショニングの他にはないだろう。そして「プラットフォームとしてのウェブ」をどのように有効に機能させるかをめぐり、その後さまざまな分野で多数のサービスが立ち上げられたと言えるだろう。

医療分野ではどうか。ながらく医療ITで語られてきたのは、EMRやEHRなど医療プロバイダー側のシステムがメインであり、「プラットフォームとしてのウェブ」を活用しようというような発想は存在しなかった。そして、ようやくPHRがGoogleHealthやHealthVaultのような具体的な姿をもって登場してから、はじめて「プラットフォームとしてのウェブ」ということを医療においても考えることができるようになったのではないだろうか。

しかし、ともすればこれまで当方もふくめ「EMR、EHR、PHR」と一緒くたに並置して見ることが多く、たとえばEHRとPHRの区別さえ不分明になりがちであった。現にヨーロッパでは、政府が構築したEHRを同時にPHRとみなしているケースが多い。だが「プラットフォームとしてのPHR」という観点から見みるならば、それらの区別は非常にはっきりしてくると思える。

また、従来の「EMR、EHR、PHR」というシステム並置は、ある意味で情報システムの発展段階を順序付けているように見える。この順に、システムが連続発展するようなイメージが暗示されているように見える。だがEMRとEHRはともかく、PHRはそのような連続性の延長にあるのではなく、まったく異質な存在として見るべきだろう。それはまずウェブ上に存在する点、そして消費者側のシステムである点で、従来の医療情報システムとは異質である。そしてそれは、EMRやEHRなどさまざまな情報経路から流入してくる個人医療データをストックし、そこからさまざまな医療サービスへ向けてフローさせるためのプラットフォームなのである。 続きを読む

TOBYOトップページのワイド化と広告掲載

Top_wide

今週から、TOBYOトップページをワイド化する。これによって各種告知や広告などのスペースが生まれる。今後、TOBYOプロジェクトが持続的に展開していくために、DFCをはじめ広告や各種機能提供によって、どんどんマネタイズを進めていきたい。 続きを読む