医療分野で伸びる、生活者のソーシャルメディア利用

icrossing

インターネットで医療情報を調べたりアクセスしたりしている人のうち、34%がソーシャルメディア(Wiki、ブログ、SNS、動画共有等)を利用していることが、今月、インターネット・マーケティング会社であるiCrossing社から発表された調査結果でわかった。iCrossing社ではここ二年ばかり、金融、旅行、ショッピングなど、生活者のネット検索行動を調査してきたが、今回は医療情報に関する検索行動が調査テーマになった。

調査結果によれば、ソーシャルメディアを利用する際、生活者は「意志決定モード」の状態にあるとのことである。これは生活者が医師、医療機関、治療方法など医療を選択する時に、それぞれのコストや評判に関する情報を求めてソーシャルサイトを訪れることを示している。これらのニーズに対応するソーシャルサイトとしては、まずユーザーが医師や医療機関を格付けするようなレーティングサイトが想起される。 続きを読む

医療政策マップ:HEALTHCARE’08

Healthcare08

大統領選挙予備選が米国各地で始まったが、医療改革が大きな争点の一つとなっている。ブロゴスフィアでも各候補者の医療政策を論じるエントリーが増えてきているが、これらの議論の土台となるマテリアルとして「HEALTHCARE’08」という政策マップが公開された。これは医療情報提供サービス・サイト「HealthCentral.com」が制作したもので、非常にシンプルながら良くできている。 続きを読む

データのポータビリティ

dataportability

先週のエントリーで取り上げた「データのポータビリティ(携行性、可搬性)」問題だが、ちょうど先週、GoogleとFacebookがこれに取り組む団体「DataPortability.org Work Group.」に加盟し、さらに二三日前にはLinkedIn, SixApart, Flickr, Twitterなども続々加入を表明するなど、いささかあわただしくもにわかに問題は焦点化されつつある。 続きを読む

Health2.0注目の成長株:Xoova

Xoova

Xoova(ズーヴァ)は機能を絞った非常にシンプルな診察アポイントメント・サービスであるが、ここのところめざましい成長を見せており、昨年7月にリローンチして毎月平均70%づつページビューを増加させてきている。

「最初にXoovaが、自分自身のHealth2.0カテゴリーというものを創造したんだ」とXoovaのCEOトミー・マグロインは言う。「ウェブは、医師より前の段階に存在する第一の医療情報源なのだ。だが医療は、まだオフラインでローカルに提供されている。今日のトップ・ウェブ医療サイトは百科事典のように情報満載であるが、必ずしも行動的ではない。Xoovaの目標は意志決定領域の一部を獲得することだ。消費者が症状などの情報検索から、地元の医療提供サービスを見つけることへ移るそのときに、消費者が目指して行くべきところはwww.xoova.comになるだろう」。 続きを読む

医療情報の生活者メディア選好度調査

MediaResearch_s米国フォレスターリサーチ社は、生活者が医療情報をどのメディアで入手するのを好んでいるかに関する調査結果を発表した。その結果は「ウェブサイト」(35%)が他メディアを引き離してダントツ一位で、以下「雑誌」(16%)、「新聞」(14%)、「テレビ」(10%)と続く。今日、生活者にとってウェブが最も主要な医療情報メディアになっていることが示されている。

雑誌・新聞など記録性のある印刷媒体はまだ健闘しているが、一方テレビの存在感は薄く、これは近年顕著になりつつある欧米生活者のテレビ離れも影響しているかも。ただし、これら雑誌・新聞・テレビを「トラディショナル・メディア」と括ると40%を占め、これはウェブをしのぐ。しかし、新聞の発行部数減に代表されるように、これらトラディショナル・メディアに共通する衰退トレンドは、やがてウェブが確実に主流メディアになることを示している。

調査実施機関:フォレスターリサーチ
調査実施期間:2007年7月-9月
対象サンプル数:7500人