視界不良の医療IT化国家プロジェクト

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「過去数年間、連邦議会の医療IT化法案は同じパターンをたどった。立法者から発せられたビッグ・アナウンスメント、煽り立てと興奮、そしてその後は『ナッシング』。法案は委員会審議に張り付いたままか、あるいはホワイトハウスと議会がそれぞれのバージョンの法案を調整できないでいる。」(by Colleen Egan, iHealthBeat)

このパターンの典型的な法案は、2005年にエドワード・ケネディー上院議員から提出され、今年になって再度提出された「米国における共同利用可能な全国医療情報技術システムの導入強化、および医療のクオリティを改善しコストを抑制する法案」(S.1693)である。だが今回もプライバシー団体の反対に遭遇し、その前途は多難である。 続きを読む

HealthVaultの「四つの誤解」

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マイクロソフトHealthVaultが先月発表されてからおよそ一ヶ月。さまざまな議論がウェブ上で繰り広げられているが、どちらかと言えば、HealthVault自体よりもマイクロソフト社に対する反感に由来する拒否反応が多いようにも見える。上のマンガはHealthVaultを皮肉ったものだが、ここでもHealthVault自体よりもマイクロソフト社に対する風刺がメインとなっている。マイクロソフト社の企業イメージによって、ずいぶん損をしているとすれば、HealthVaultにとっては不幸な事態と言えるだろう。 続きを読む

YouTubeで増える医療教育ビデオ


10月28日付ニューヨークタイムズは、米国歯科医を中心としてYouTubeに教育ビデオ投稿が増加しており、医療機関がYouTubeを集客プロモーション・チャネルとして利用し始めたと報じている。ペンシルバニア州ベンサレムの歯科医ジェリー・ゴードン氏は、ビデオクリップ「根管治療実演」の出演者兼演出家である。ビデオでは実際の患者を治療しながら根管治療手順の詳細を説明し、無痛充填治療が完成するまでをステップごとに「ライブ」で見せている。広告ビデオと言うよりは、むしろ専門情報提供をメインとする教育ビデオという作りになっている。 続きを読む

ブログ300エントリー突破とTOBYO現状報告

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今週、当ブログは300エントリーを突破し、このエントリーが303本目となります。俗に「エントリー300本で一人前のブログ」と言われているようなので、ようやくこのブログも一人前になれたかな、という感じです。これも、日頃から熱心に読んでもらっている読者のみなさんのおかげです。あらためて御礼いたします。 続きを読む

画期的なビジュアル医療情報サービス: Visible Body

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今月、11月中ごろにローンチされる予定のVisibleBodyは、画期的なウェブベースの3D人体解剖図提供サービスだ。人体を360度から立体的に見ることができ、皮膚、血管、内臓、骨格など、それぞれ透明化して必要なレイヤー、特定部位や関連部位に限定して見ることもできる。このようなフレキシブルな視点設定とともに、詳細でリアルなイラストもすばらしい。またウェブベースだから、PCとブラウザだけでいつでもどこからでも利用可能である。しかも基本機能だけの利用なら無料。 続きを読む