患者SNSとウェブ闘病記の考察

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昨日のエントリーでプロフェッショナルSNSの成功事例として「Sermo」を取り上げたが、では患者SNSはどうだろうか。このブログでも過去にいくつか米国の患者SNSを紹介してきたが、米国におけるその活発な展開とは逆に、目を日本に転じれば非常にその数が少ないことに驚くのである。この「落差」はいったい何に起因するのだろうか?。 続きを読む

ソーシャル・サーチの台頭:GoogleCSEで作る医療バーティカル検索エンジン

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汎用検索エンジンで医療情報を検索する場合困るのは、検索結果につきまとう大量のゴミやスパムである。またヒット件数が多すぎて、いったいどれを参照すればよいか迷うこともしばしばである。一般の生活者・患者にとっては、どれが信頼できる情報なのかを判断することが容易ではないのだ。そこで、信頼できるサイトだけに検索範囲を限定するバーティカル検索エンジンが求められるわけだ。 続きを読む

次世代PHR開発プロジェクト:Project HealthDesign

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医療ITの世界では、今年になってPHR(Personal Health Records)に注目が集まり始めたが、「Google Health」の試行錯誤を見てもわかるようにまだ難問は山積している。だが、雇用者主導型のDOSSIAをはじめ、保険会社、医療機関などさまざまな関係者が入り乱れ、それぞれのPHR開発に取り組んでいる。

これらとは別に、次世代の革新的なPHRを生み出すべく一つの開発プロジェクトが始動した。「Project HealthDesign」は財団法人ロバート・ウッド・ジョンソンと財団法人カリフォルニア・ヘルスケアが共同出資し、ウィスコンシン医科大学が事務局を務めるPHR開発に特化した協同プロジェクトである。投資総額は4.4百万ドル(約5億円)。開発期間18ヶ月で新しいPHRを創造することをめざしている。 続きを読む

ブランド病院のリテールクリニック市場進出

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米国を代表する最大規模の医療機関であるメイヨークリニック(MayoClinic)がリテールクリニック市場へ進出する。ミネソタ州に本拠を構え米国医療機関のリーディング・ブランドでもあるメイヨークリニックは、2008年初頭に新ブランド「メイヨー・エクスプレス・ケア」でリテールクリニックを展開すると発表した。

まず初期段階において、この「メイヨー・エクスプレス・ケア」はミネソタ州ロチェスターにある本拠病院を中心に、一部ウィスコンシン州を含む周辺地域市場をターゲット・エリアとして展開される。メイヨーは全米トップブランド病院として知られるが、周辺地域生活者のプライマリーケア・ニーズにまでその対応サービスを拡大する。つまり高度な医療はメイヨークリニック病院本体で、そして応急手当程度のケアは地域のメイヨー・エクスプレス・ケアでと、生活者側の医療ニーズにフルライン対応していく構えである。 続きを読む