医療Webの貧困

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TOBYO開発の背景には、これまでの日本の医療関連Webに対する当方の失望感がたしかにある。これはこのブログでもたびたび指摘してきたが、たとえば医療機関のサイトなど、「院長あいさつ」などに代表される無意味なコンテンツが目に付き、生活者や闘病者のために役立つ情報は少ない。情報経路はワンウェイであり、コミュニケーションを創り出そうという気配は微塵もない。 続きを読む

TOBYOの背景

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日本全国「夏休みモード」に入ろうというこの週末だが、この酷暑厳しき折、TOBYOアルファ版リリースへ向け、スタッフの作業は続いている。なんとか今月中のアルファ版リリースまでもって行きたい。このブログでも、これからTOBYO自体についてのエントリーを、徐々に増やして行くことになるだろう。 続きを読む

ポッドキャスティングで医療情報提供

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手軽に音声情報でニュース配信できるポッドキャスト。以前のエントリーでも取り上げたが、その後、医療情報提供サービスが充実してきている。

まず米国政府機関であるAHRQ(医療品質研究調査機構)のポッドキャスティングサイト“Healthcare 411”が充実している。その活動ミッションとして「すべてのアメリカ人のための、医療の品質、安全、効率と効果の改善」を掲げるAHRQ(「アーク」と読む)だが、全米医療機関評価プロジェクト”HCAHPS”を推進してきたことが思い出される。 続きを読む

特化型医療SNS “SpineConnect”

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米国の医療SNSは百花繚乱の状態だが、その中でも“SpineConnect”は脊椎外科医に対象者を限定したSNS。一昨年の秋にローンチして以来、現在では登録医師数は全世界で800を越すと言う。脊椎関係外科医師の現状から見て、この800という数が多いのか少ないのか、筆者には判断がつかないが、サイトに掲出されたコメントによれば順調に登録医師数を伸ばしているらしい。 続きを読む

慢性疾患のマーケティング

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新健康診断

来年から新健康診断が開始され、40歳-74歳のすべての国民は、毎年、義務的にこれを受診することになる。このブログではこの問題を何回か取り上げてきたが、国家が「義務としての健康」を生活者に課すというような「国民運動」的発想が、何か根本的に間違っているのではないかと思えるのである。いや発想が間違っているのみならず、その実効性もきわめて疑わしいのだ。そもそも、このような発想と運動論で、実際に生活者国民が果たして動くものだろうか? 続きを読む