「闘病ネットワーク圏」について

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昨日のエントリーで、闘病者によって自然発生的にウェブに作られてきた「闘病ネットワーク圏」という考え方を書いておいた。これは、当方がTOBYOというサービスを開発する際に、徐々に固まってきた考え方である。

この前、あるミュージシャンの悪性リンパ腫の闘病記ブログを見ていた時である。そのブログは音楽活動の話題をメインとして数年間続けられてきたものだが、途中から悪性リンパ腫の闘病関連情報がかなり大幅に増えてきている。その闘病関連の最初のエントリで、作者は「自分が悪性リンパ腫にかかっていることは、事務所をはじめ仕事関係者にはまだ何も知らせていないが、このブログでは細大漏らさず病気に関する情報を書きたい。なぜなら、自分が医師から告知を受けた時、ネットでたくさんの闘病記を読み参考になった。自分の闘病体験を記録することは、一種の社会的義務であると考えている。」と書き記していた。 続きを読む

TOBYOベータ版へ向けて

TOBYO_beta

TOBYOは現在アルファ版を公開しており、様々なテストと修正に取り組んでいる。同時にベータ版の開発も進行中だが、これも近日中に完成する予定。順調にいけば、来月四月からベータ版を公開することができそうだ。また、徐々に闘病記情報の収集も進めており、来月ベータ版スタート時点で、2500点のウェブ闘病記情報を公開する予定だ。

ベータ版開発で主として注力しているのは、「TOBYOレファレンス」コーナーに置く「闘病記特化型検索機能」で、これは通常の図書館レファレンスコーナーに備え付けられている百科事典に該当するという意味で「TOBYO事典」と名付けた。手短に言えば、TOBYOで採録した闘病サイトだけを対象とする検索機能である。 続きを読む

闘病記とプライバシー

Health2.0Booklet

先週、サンディエゴで開催されたHealth2.0の春季コンファレンスは、350社の企業をはじめ消費者代表や研究機関を集め、昨秋コンファレンスに続いて盛り上がりを見せたようだ。多数のコンファレンス・レビューがブロゴスフィアにアップされているが、ここのところ当方はTOBYOの闘病記採録にかかりっきりだったので、これから徐々に目を通していくつもりだ。上の写真は、そのコンファレンスでScott Danielsonという映画制作者が発表したブックレットの一部。 続きを読む

TOBYOで闘病情報(闘病記&医療情報)を集めよう

TOBYO_Circle2

TOBYO(闘病)は現在アルファ版を公開し、さまざまなテストと修正をおこなっている。TOBYO(闘病)では、ユーザーの闘病情報活動を三つのシーン「闘病記を探す、闘病情報を調べる、闘病情報を整理する」に分解し、それぞれ「図書室、レファレンス、Myデスク」という場所のメタファーでコーナーを作ってみた。われわれが目指しているのは、これら三つのコーナーにある機能がそれぞれ有機的に結びついて、闘病者の情報活動にお役立ちすることである。 続きを読む

ブログ開設1200万件と闘病サイト

JapanMap

昨日のNHKニュースで、何度もこの「ブログ1200万件」を目にした。ちなみに先日発表された日経新聞調査によれば、昨年11月末の時点で、ブログの国内開設数は1354万件。これは前年同月比で約五割増になるらしい。どちらの数値も、およそ日本人の10人に1人がブログを持っていることを伝えている。 続きを読む