今月、11月中ごろにローンチされる予定のVisibleBodyは、画期的なウェブベースの3D人体解剖図提供サービスだ。人体を360度から立体的に見ることができ、皮膚、血管、内臓、骨格など、それぞれ透明化して必要なレイヤー、特定部位や関連部位に限定して見ることもできる。このようなフレキシブルな視点設定とともに、詳細でリアルなイラストもすばらしい。またウェブベースだから、PCとブラウザだけでいつでもどこからでも利用可能である。しかも基本機能だけの利用なら無料。 続きを読む
カテゴリーアーカイブ: Web医療サービス
総合患者プラットフォーム: Health World Web
医療機関検索や医師検索はウェブ医療情報サービスとしておなじみの分野であるが、完全に同質化してしまっており、どこも似たり寄ったりのサイトばかりだという印象が強い。検索方法や結果提示の仕方など、もっと工夫がほしい分野である。
HealthWorldWebをローンチしたグループも、最初はそのような既存の医療機関・医師検索サイトに飽き足らず、検索オプションを増やしたり、ソーシャルブックマークなどの新機軸を打ち出したりして、新しい医療機関・医師検索サービスの創造を目指していたようだ。 続きを読む
HealthVaultをめぐる議論の嵐
今月4日、マイクロソフト社から発表され大きな話題となったHealthVault。発表当初のセンセーショナルな興奮は早くも沈静化したが、その後、様々な方面から議論が起きている。
まず、あらためて「HealthVaultとは何か?」ということであるが、これに関し「HealthVaultはPHRではなく、むしろ医療情報プラットフォームというべきではないか」という意見が出されている。たしかにHealthVaultはPHRやEHRをはじめ、外部リソースから個人医療情報をアグリゲートする点が重視されており、そのために外部パートナーとの連携が強調されている。「PHRのプラットフォーム」ということでは、インテル、ウォルマート、ブリティッシュ・ペトロリアムらのコンソーシアムが進めているDOSSIAプロジェクトのことが思い起こされるが、DOSSIAと競合する位置にあるのかもしれない。 続きを読む
次世代オンライン診療サービス: AmericanWell社「CareTalks」
「情報サービスだけでなく、医師の診療をオンラインで受けられたら。それも、いつでもどこでも、必要な時に・・・・・」。おそらくこれは、生活者がウェブ医療サービスに望んでいる究極的なことかも知れない。実は、インターネットを利用した医療サービス開発の黎明期から、生活者と医師をダイレクトに結ぼうとする様々な試行が存在してきたのである。だが結局、RelayHealth以外には、確たる成果もあげずに多くのチャレンジは挫折した。
オンライン診療サービスにはいろいろな障害が存在したわけだが、結局、その最たるものは医師の経済的インセンティブの確保であった。リアルの診療業務よりも同等以上の報酬を約束できなければ、医師を参加させるのは難しかった。逆に生活者・患者にオンライン診療を利用してもらうためには、「リアル診療よりも安上がり」であるような料金設定をしなければならない。一方には高く、一方には安く。どう考えてもこの「オンライ診療サービスの二つの経済的側面」は矛盾するのだ。 続きを読む
医薬品副作用検索を簡単に:DoubleCheckMD
生活者向けの医薬品情報提供サービスは、これまでにいくつか登場している。中にはかなり網羅的なDBもあるが、生活者から見て使いやすさという点ではいま一つであった。この点を洞察した結果、自然言語検索や症状からの検索など、新しいアプローチから開発されたDoubleCheckMDがベータ版で登場した。 続きを読む