連日、秋晴れの日が続く。お昼は新宿御苑の広々した芝生の上でお弁当を広げ、食後はごろんと寝っ転がる。見上げる青空を背景に、赤とんぼが低く飛びかう。もう午後はこのまま心地よい風に吹かれて過ごしたいところ。だが仕事に戻ろう。
闘病記1万件のバーティカル検索をめざして仕事を続けている。なんとか今月中には公開したい。これで一万人の闘病体験を隅々まで可視化できる。とにかく「実際に役立つものを作りたい」と考えてきた。病気を克服しようとしている人々が、実際に使って役立つもの。これを作るしかない。 続きを読む
連日、秋晴れの日が続く。お昼は新宿御苑の広々した芝生の上でお弁当を広げ、食後はごろんと寝っ転がる。見上げる青空を背景に、赤とんぼが低く飛びかう。もう午後はこのまま心地よい風に吹かれて過ごしたいところ。だが仕事に戻ろう。
闘病記1万件のバーティカル検索をめざして仕事を続けている。なんとか今月中には公開したい。これで一万人の闘病体験を隅々まで可視化できる。とにかく「実際に役立つものを作りたい」と考えてきた。病気を克服しようとしている人々が、実際に使って役立つもの。これを作るしかない。 続きを読む
最近、ご自分の闘病サイトをTOBYOに登録されるユーザーさんが増えてきている。また、ご自分と同病の他の闘病サイトを探し出して、登録して下さるケースもある。少しづつではあるが、TOBYOにとってはありがたいことだ。しかし、そのようにユーザーから登録された闘病サイトであっても、一応のサイトチェックを実施しなければならない。健康食品等の偽装サイトを除外するためであるが、なかには難しい判断を迫られるケースがある。
最近のケースでは、がんの闘病者がご自分のサイトを登録されたのだが、チェックのためにサイトを拝見してみて深く思い悩んでしまった。この方の場合、正規の医療機関で治療を受けたのであるが、結局、複数の医療機関から「根治のためではなく、延命のための化学療法しかない」との宣告を受けたのである。無論、本人にはがんを根治したいという意欲はあるのだが、病院からこのような宣告をされてしまうことは医療から見放されたも同然である。そこでこの方が選択したのは、様々な代替医療、民間療法のたぐいを積極的に試してみることであった。 続きを読む
日に日に涼しくなり、早くも9月が終わる。そして10月には、われわれのTOBYOの収録闘病サイト数がやっと1万件に到達する。これもひとつの通過点に過ぎないが、これでようやく、ある程度まとまった闘病情報の量的確保ができたことになる。
まずは、この1万件の闘病サイトのバーティカル全文検索サービスを10月中に公開したい。夏前から検索テスト運用をおこなってきたのだが、リソースの限界をはじめいろいろと問題があり、全面公開するまでに予想外の時間を要した。細かなことを言うときりがないが、いくつか新しい試みを採用することで局面を乗り切るめどが立った。 続きを読む
暑い夏をのりきっていささか疲れ気味だが、今日になって「闘病者の新しい情報共有ツール=TOBYO」は、収録病名数534、収録闘病サイト数9000に達した。収録サイト数の病名別分布を眺めると、やはり全体としてロングテール状になっており、ヘッド部分の高さとテール部分の長さがますます伸張してきている。それに対して中央部のボディーだが、これはヘッドとテールの伸長に比べると増加分は少ない。ここが今後の課題となるだろう。
先日のエントリでも触れたように、TOBYOの当面の目標収録サイト数は1万で、これが達成された時点で「量から質へ」とサービス拡充の焦点を移動させていくことになる。だがもちろん、テール部分やボディ部分に位置する病名のサイト収録は、今後も継続していかなければならない。TOBYOというツールは、「一定の量的蓄積を、それに対応する質的なサービスへ変換する」というきわめてシンプルな考え方で作られている。だからわれわれは、「1万サイトという量的蓄積を、それに見合う質をもったサービスへ変換する」ということだけに当面は集中し、取り組むことになる。 続きを読む
まず新しい医療情報サービスは、医療を提供する側からではなく、医療の受け手側から発想し起動する必要がある。これが第一の大前提である。従来の日本のインターネットを利用した医療情報サービスの企ては、すべてここを間違えていた。次に、医学情報、医療機関情報、治療情報など、医療を取り巻く情報領域において、何をキイにすればユーザーが利用しやすいように情報の構造化が進むかを考えるべきである。つまりユーザーの目から見て、医療に関わるすべての情報領域が晴れ渡り隅々まで可視化されるために、何を中心に情報の構造化を進めるべきかについてのビジョンを作り上げなければならない。これが第二の前提となる。この点においても、従来のウェブ医療情報サービスは、いかなるビジョンも作ることはできなかった。
他にもあるだろうが、少なくとも以上の二つの前提を抜きに、新しい医療情報サービスを起動することはできないとわれわれは考えてきた。TOBYOが、闘病者が自発的に制作するウェブ闘病記に着目し、ネット上に生成されてきた闘病ネットワーク圏のツールであることを目指して来たのは、まず最初の「受け手側から発想し起動する」という前提に立ってのことであった。では二番目の前提についてはどうだろうか。TOBYOはどのような「ビジョン」を持っているのか。 続きを読む