今年もこだわっていくこと

 先週末予告した通り、1月10日土曜日にTOBYO事典のブログ検索サービスを公開することができた。収録闘病サイト数も1万1千件を超え、これで当初から構想してきたTOBYOの基礎は一応出来上がってきたと言える。闘病ネットワーク圏がどの程度の大きさを持っているかはわからないが、TOBYOがこの闘病ネットワーク圏のディレクトリや検索エンジンとしての役割を果たすことができれば、あるいは闘病ネットワーク圏を構成するサイトや闘病者の交流促進に寄与できれば、これ以上に嬉しいことはない。 続きを読む

明日10日、バーティカル検索エンジン「TOBYO事典」(ブログ検索)をリリース

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TOBYO事典は、ウェブ上の闘病ネットワーク圏に蓄積された闘病者の知識と体験を横断的に全文検索する検索エンジンとして構想した。昨年5月末からブログ以外の一般サイト検索テスト運用を開始し、徐々に検索対象サイトを増やしてきた。12月に入って検索対象はTOBYO収録一般サイト2061となったが、これら一連のテスト運用で、一般サイトについてはほぼ満足のいく検索サービスが提供できるようになった。

だが問題はブログ検索であった。秋口から独自検索システム開発に着手してきたが、予期せぬ事態が多発し、大幅に開発計画は遅れてしまった。試行錯誤の末、ようやく明日公開できる段階まで来たが、まだまだ今後改善しなければならない余地を残している。とりあえず一般サイト検索とブログ検索をスイッチで切りかえる形で公開することになったが、これもいずれ一本化しなければならない。ユーザーは、一般サイト検索とブログ検索を区別しているわけではないからだ。またクローラーや本文抽出機能の精度の問題もあり、取得データ件数がまだ十分ではない。これも徐々に積み上げをはかり改善していくしかない。 続きを読む

検索エンジン開発

遅れに遅れて、とうとう年末まで来てしまった開発作業。あーだこーだと試行錯誤を繰り返してきたが、とりあえず年末にはリリース予定。1万件の闘病サイトを検索可能とすることには変わりないが、やや変則的な形でのリリースとなる。諸々状況判断のうえ、当面は次善の策を取ることにした。検索時に、検索対象(通常サイトとブログ)をユーザーに選択してもらうことになり、若干不細工でユーザーにも不便をお願いすることになるが、当面はやむを得ないと考えている。

目下、最終調整中。

これでなんとか正月を迎えられるか。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

シジフォスの神話

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今日、米国の医療関連ニュースサイトを見ていたら、ある大学研究者が発表した「がん患者の患者SNS別生存率」調査が報じられていた。これには驚いた。まだ詳しく見ていないのだが非常に興味深い。これからの患者SNSというものは、会員患者の生存率を上げるための努力も必要になるのか。その上、ユーザー満足度など評価データも公開するようになるかもしれない。そうすると、いずれ「患者SNSのレーティング」という新手のサービスも出てきそうだ。 続きを読む

12月の雨の日

水の匂いが眩しい通りに
雨に憑かれた人が行き交う
雨上がりの街に風がふいに起こる
流れる人波をぼくは見ている
(はっぴいえんど「12月の雨の日」松本隆作詞)

窓ごしに雨の新宿の街を見ていると、ふいに遠い記憶からこの歌が思い出された。師走というあわただしい時が駆け抜ける街で、この歌が描き出すのはむしろ妙に静謐な街の佇まいである。そのきわだった対照ゆえに記憶に残っているのかもしれない。

検索エンジン開発は、いろいろな障害を一つ一つ乗り越えて進行中。なんとか15日には公開したい。当面はこれまでテスト運用してきたものと同様の検索機能になるが、いずれ、もう少し違ったかたちで検索機能を提供することも考えている。闘病ネットワーク圏の可視化の方法については、さまざまに多様な可能性があるからだ。たとえば検索対象を特定の病名闘病サイトだけに絞り可変的に選択できるようにすれば、ユーザーはより一層情報を扱いやすくなるだろう。いずれにせよ、特定ワードを探し出すだけでは不十分だと考えている。 続きを読む