TOBYO: 闘病記、医療情報の登録・保存

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昨日のエントリで、「みんなでウェブ上の有益な闘病情報を探し、保存し、共有する」ということを書いた。これは何も特別なことではなく、闘病者が日常的にインターネットでおこなっている病気や病院の情報を探すような情報活動を、孤立してではなく、みんなで協働しておこなっていくことをイメージしている。そして、そのためのツールとしてTOBYOを使っていただければ、と考えている。だが、「みんなで」とは言うものの、やはり個人としての闘病者の活動が基本となる。まず、闘病者自身のために情報を探し、調べ、整理する。次にそのことの結果をみんなで共有する、という順序になるだろう。 続きを読む

Google Health、ついに公式発表

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昨日28日、フロリダはオーランドで開催されている米国医療情報界最大の年次イベントHIMSS2008 で、GoogleのCEOエリック・シュミット氏がキイノート・スピーチをおこない、同社PHRシステム「Google Health」のローンチを公式に発表した。シュミット氏は「Google Health」が現在の医療実務を根本的に変革するものになることを公約し、「個人医療データを、医療機関やペイヤーのデータベースから解放し、患者に従うようにする」と述べた。

このスピーチ内容を読んで、「しかしエリック・シュミットも、ずいぶん思い切った言い方をしているな」と思うのだが、実は「本来のPHR」の勘所はここにあると当方は考えている。これまでも当ブログで書き散らかして来たのだが、本来、PHRはEHRをはじめ他の医療システムの上位に立ち、これらを統合する中心的な医療情報システムであるはずだ。つまり、他のシステムに分散したすべての個人医療情報をユーザーの手元へ集約統合し、ユーザーの意思に基づいてデータ運用するシステムであるはずだ。これはアダム・ボスワース氏以来、「Google Health」の指導的な開発原理となっていたが、現在もGoogle内部で継続されていることは喜ばしいことである。 続きを読む

TOBYOテーマソング「TOBYO STRUT」完成 

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TOBYOは先週からアルファ版を公開しているが、これはまだテスト段階。マスコミの方々からもお問い合わせを頂戴しているが、まだテスト段階ということで、機能など不備の点をご了承いただきたい。また、アルファ版テストと同時に現在ベーター版開発を進めている。これも近日公開できる予定。ベータ版は闘病記サイトだけのバーティカル検索機能がメインとなる。

また、TOBYOをわかりやすく説明するために、プロモーションムービーの制作に着手しているが、まずムービーのBGMとなるイメージテーマ曲を作ったのでお聞きいただきたい。下のオーディオバーの三角ボタンを押せば再生が始まる。

“TOBYO STRUT” composed,arranged,produced by Miyake Hiraku, INITIATIVE INC.

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予防医療は医療コスト節減に寄与するか?


まず、アイスランド本拠のゲノム解析サービス「deCODEme」のプロモーションビデオがリリースされたので、とりあえずアップしておこう。以前のエントリーにも記したように、ゲノム解析サービスは単に個人の好奇心を満たす段階から、将来の自分の病気リスクを予測するステージへ移行しつつあるが、まだその予測精度などの限界を指摘されてもいる。だが、サービスのコストダウンと並行して、今後、精度や予測範囲も改善されていくことは間違いないだろう。 続きを読む

リテールクリニックと消費者の医療ニーズ

ConsumerNeeds

今月初め、ウェルマートがリテールクリニックの本格的展開に乗り出すことを発表した。ウォルマートは全米各地の有力医療機関と提携し、共同ブランド(Co-Brand)方式で各ウォルマート・ショッピングセンター内にリテールクリニックを「出店」する。アトランタとダラスを皮切りとして、2010年までに全米400店を出店する予定。同時に、これらのリテールクリニック全店にEHRを導入し、ペーパーワークをなくし、どこからでも患者データにアクセスできるようにする計画である。 続きを読む