年の瀬である。今年もあと残すところ10日あまり。来年のことを言えば鬼が笑うのだが、そろそろ来年の予測なぞやってみてもよさそうである。と、思っていたところに折よく、医療IT界ウォッチャーにしてiHealthBeatのレポーターを務めるJane Sarasohn-Kahnさんが、「Get Out the Crystal Ball: Predicting What’s Next for Health IT」というネタを提供してくれているではないか。ありがとうジェーンさん。今回は、ジェーンさんの予測を頂戴しよう。 続きを読む
作成者アーカイブ: 三宅 啓
日本の医師SNS成功事例: MVC-online
MVC-onlineは2005年夏ローンチということだから、米国Sermoよりも一年先行していたわけで、日本の医師SNSの中でも最古参の部類に属する。サイトトップページに「医師・歯科医師限定の電子会議室MVC-onlineは、MVCメディカルベンチャー会議という現実の医療実務研究会を仮想空間にまで拡張したものです。」とあるように、先行するリアルの研究会が母体となり、ウェブ上の「電子会議室」からSNSへと進化した生い立ちが、他の医師SNSとはかなり違うところである。 続きを読む
患者コミュニティ・ベースのマーケティング調査パネル: PatientConnection
これまで患者SNSはいくつか取り上げたが、イギリスのPatientConnectionはウェブ患者コミュニティでありながら、むしろ医療分野のマーケティング調査パネルであることを前面に打ち出している。この打ち出し方が、妙に潔く、新鮮に感じられるのだ。なぜならこれとは逆に、表向きは「患者のための体験共有コミュニティ」などと言いながら、実態は単なるマーケティング調査パネルのための患者囲い込みであるようなケースが、むしろありがちだからだ。 続きを読む
患者体験による医療評価: HealthcareScoop.com
患者が患者体験を語り共有し、医療機関や医師を評価するサイト「HealthcareScoop.com」が、米国ミネソタ州からローンチされた。最近、米国では医療保険会社が医療機関のコストや品質を調査しウェブサイトで公開するケースが増えている。これらは医療の透明性を高め、患者の医療選択に資するという意味で歓迎されるべきことではある。今回ローンチしたHealthcareScoop.comも、実は大手医療保険会社であるブルークロス・ブルーシールド社の系列会社であるコンシューマー・アウェア社によって運営されている。だが、一般的なコストや品質データの公開ではなく、患者体験を公開し共有するというスタイルでは、このHealthcareScoop.comが、医療保険会社関係が手がける最初のサイトとなるようだ。 続きを読む
医師向け検索エンジン: SearchMedica
医療情報に特化した検索エンジンは、まず生活者・患者向けのバーティカル検索エンジンとして登場してきたわけだが、プロフェッショナル専用の検索エンジンは今まで現われていなかった。プロフェッショナルな医療情報検索と言えば、すでにPubMedのような定番的DBが存在していたためだろうか。
SearchMedicaは医師向けのバーティカル検索エンジンで、Googleのような汎用検索エンジンとは違い、信頼性が高く定評のあるサイトだけに検索対象を限定しているから、より効率的で適切な検索結果を得られる。ただ情報の信頼性という点ではPubMedを利用するのと差異はないので、なんとかして特徴となるメリットを切り出そうという努力が見られる。 続きを読む