消費者の医療観

gaien1123

毎年11月23日には、秩父宮ラグビー場でラグビー早慶戦を観戦するのが当方の恒例行事となっている。例年この時期になると、外苑の銀杏並木は美しく色づき、落ち葉散り敷く歩道を歩いてグラウンドへ向かうのは楽しい。これまで30数年間ラグビー早慶戦を見て来たが、無論、早稲田を応援するためである。

今年のゲームは例年になくミスが多く、またルール変更のためかキックの応酬が多すぎたのが興ざめであった。特に前半は慶応のキック多用の戦法に付き合いすぎてエリアを確保できず、フラストレーションのたまる展開であったが、後半20分からの三連続トライに溜飲が下がった。特に早稲田右ウイングのスピードに乗ったパワフルな激走を見て、胸のすく思いがした。

さて、先週、麻生首相発言を受けて書かれた「医師会には社会的常識が欠落している人が多い」(池田信夫ブログ )だが、多数寄せられたコメントの議論が充実して読み応えがあった。これまで日本の医療をめぐる議論には、何か自由闊達に議論するという雰囲気が欠落していたと思われる。硬直した制度設計や閉鎖的なアカデミズムに対して、何か物を言うこと自体が空しいと感じられたり、あるいは医療とその周辺の言説空間というものが妙に歪曲しており、言葉が素直に伝達しないようなもどかしさがあったのではないか。そのような閉塞感を、皮肉にも、ある意味破ってくれたのが麻生発言であったのかもしれない。多くのコメントを読みながらそんな感想を持った。 続きを読む