ウェブと医師は競合するのか?

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かつて2001年に、AMA(米国医師会)は「オンライン医療情報は、決して医師が積んできた経験やトレーニングに取って代わるものではない」と述べ、ウェブ上の医療情報に基づく自己診断や自己治療の危険性を強く社会に警告したことがあった。このAMAメッセージは「チャットルームよりも医師を信頼せよ」などのわかりやすいフレーズに翻案され、米国社会に広く知られるところとなった。

だが当然、これに対する反発もわきおこった。たとえばそれは「AMAはRIAAと同じく、前時代の遺物だ」などの言説であり、当時、世界的な拡大の途上にあったインターネットに対応できない、「レガシー業界」として医療界を批判するものであった。ちなみにRIAAとは米国レコード協会の略である。 続きを読む