患者SNSの「trusera」が正式オープン

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今年初めのエントリでも取り上げた米国シアトル発の患者SNS「trusera」だが、先週から「ベータ版」表示がとれ、正式公開版がリリースされた。この「trusera」は元Amazon在籍者が中心になって事業化されているので、「Amazon譲りの・・・・」とでも言うべきか、とにかく優れたサーチテクノロジーがコアとなってそのサービスを支えている。

まずこの正式公開版を見ての感想は、「以前のバージョンから、ずいぶん思い切った整理をしてきたなあ」ということ。サイト内は二層に分けられ、まず「ストーリー、アンサー、ピープル」の各一覧ページが位置するトップレイヤー、そして会員ユーザーごとの「プロファイル、ストーリー、アンサー、フレンド、ジャーナル」を表示するユーザーレイヤーで構成されている。このあたりは、非常にすっきりと整理されている。 続きを読む

われわれが考える医療ウェブサービス

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今年は当方のTOBYOをはじめ、日本でいくつか従来にない方向性を持った医療ウェブサービスが登場して来ている。今後、さらに新しいサービスがどんどん登場し、シーンが活性化することをまず期待したい。そして、いくつか登場してきた新しいサービスを興味深く見ているうちに、TOBYOの立ち位置や目指すべき方向性について、新たに気づかされることも多い。

それら「新たに気づくこと」は多岐にわたるが、その中で一番重要なポイントを挙げるとすれば、それはわれわれがTOBYOに込めた「こだわり」を再確認させられた、ということになるだろう。その「こだわり」とは、闘病サイト、およびそれらによって形成された闘病ネットワーク圏に対する、われわれの強い「こだわり」である。別の言い方をするならば、われわれは日本の医療ウェブ分野で起きている、闘病者の行動によってもたらされた「ネット的な現象」に対して、かなり強い「こだわり」を持っていると言えるだろう。この「こだわり」の強度によってわれわれのTOBYOは、自然に、よそとはかなり異なる位置に立っているのかもしれない。 続きを読む

米国最大手HMOがマイクロソフト社Health Vaultを採用

KaiserMHM

10日(火曜)のニューヨークタイムズによれば、米国最大のHMO(保健機構:Health Maintenance Organization)であるカイザーパーマネンテが、マイクロソフト社のPHRであるHealth Vaultを採用しテスト運用を開始する。

当初は、カイザーパーマネンテ従業員15万6千人の個人医療データを使いテスト運用するが、運用が順調であれば、870万人のカイザー会員データをHealth Vault上のPHRにアップし、血圧計や万歩計などモニター装置による付帯サービス提供等を開始する予定。 続きを読む

「闘病ネットワーク圏」の先進性

CarePages

9日(月曜)のワシントンポストに「Patient Web sites used for news, support in crisis」という記事が掲載された。ここで紹介されているのはCareBridgeCarePagesで、当方ブログの以前のエントリで紹介済み(ここここ)だが、両者とも患者簡易サイトのホスティングサービスとして古参と言ってもよいだろう。CarePagesのほうは、スティーブ・ケース氏率いるRevolutionHealthに買収されたようだ。

このワシントンポストの記事を一読して思ったのは、なぜ今頃、CareBridgeやCarePagesを取り上げるのだろうかという素朴な疑問である。TOBYOで闘病記にフォーカスしている当方の目から見ると、CareBridgeもCarePageも、どちらも闘病サイトのホスティングサービスを提供しているわけだ。たしかにブログが登場する以前には、両者とも「簡易ホームページ」を提供してくれるサービスとして、それなりの利用価値はあっただろう。だがブログ登場以降、これらのサービスは明らかに陳腐化しているはずなのだが、それが、いまだにワシントンポストの「ニュース」になっていること自体、不思議に思える。 続きを読む

GoogleHealthの全機能を試してみる

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先日公開されたGoogle Health。その全機能を実際に試してみようと、「Google Health試乗会」がウェブスライドで公開された。スライドを作ったのはHealth2.0ムーブメントの仕掛け人Matthew Holt氏。スライドでは、Google Health上の文字が少し読みにくいかもしれないが、実際にGoogle Healthを試用する際の恰好のガイドとなるだろう。