消費者向けiPhone医療アプリケーションTop5

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iPhoneの消費者向け医療アプリがかなり出そろってきた。9月3日の米ABC“Good Morning America” で「Top5アプリ」が取り上げられたのでご紹介しておきたい。この「Top5」を選考したのは医師でITコンサルタントも務めるSalvatore Volpe氏で、選ばれたアプリは次のようなもの。(注:ビデオは埋め込みできないので,上記“Good Morning America”のABCサイトでご覧あれ。広告ののち本編が始まる)

  • ePocrates (free)
  • Health Cloud (free)
  • iFitness ($1.99)
  • Pocket First Aid and CPR ($3.99)
  • Restaurant Nutrition (free) 続きを読む

Googleが医療情報検索結果とGoogle Health所収情報を統合

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Googleは8月27日から、ユーザーが医療関連キイワードで検索した時、検索結果ページトップに、関連するGoogle Health所収情報の抜粋を表示している。(例:インフルエンザ)。この抜粋にはGoogle Health、MayoClinic、MedlinePlus、WebMDなどのリンクも合わせて表示されている。

従来から、特に医療情報検索においてGoogleの評判は芳しくなかった。信頼性の怪しい情報などノイズが大量に検索結果に表示されていたからだ。また同時に表示される検索連動広告も科学的根拠の薄弱な民間療法や健康食品等が少なくなく、ユーザーに混乱を与えているとの批判は絶えなかった。だがしかし、これは汎用検索エンジンとしての宿命であり、根本的な解決はバーティカル検索エンジンによるしかないだろう。

今回のGoogle Healthとの「統合」だが、もちろんGoogle Healthのプレゼンスを高めるということはあるだろうが、それよりも検索結果の信頼性の改善という狙いの方が強いような気がする。なおこの「統合」は米国国内だけで提供されている。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

i-Japan戦略 2015

医療情報はウェブ上に氾濫しているが、本当に自分にとって必要な情報が見つからない。依然としてこのような消費者、闘病者にとっての「現実」が存在しており、これをどう解決するかが、ウェブ医療情報サービスに問われているのである。そして皮肉なことに、最も入手が難しいのが自分の健康状態に関する医療情報である。自分に関する医療情報は医療機関のEMRやEHRに蓄積されているはずだが、その情報に消費者・闘病者が直接自由にアクセスすることはできない。「自分に関する情報」であるのに、それにアクセスすることさえできないという、きわめて理不尽な状況がある。

たしかにEMRやEHRは医療者側の業務システムであり、消費者・闘病者がアクセスすることは想定されていない。だがこれでは消費者・闘病者側が自分の健康に関心を持ち、あるいは主体的に自己の疾患と向き合うことはできない。そこでPHRが必要になってくる。

先週、日経夕刊で政府の「電子私書箱」構想の記事を目にした。ここ二-三年の間に、たびたび目にしてきた「電子私書箱」だが、記事にはPHRに近い機能が盛り込まれているように書かれていた。また昨年来、経産省が中心になって「日本版PHR」の研究会や実証実験が進められていることも承知しているが、正直のところ、これら官庁主導プロジェクトを積極的にトラッキングしようという意欲も関心も薄れるばかりだ。久しぶりに「電子私書箱」や「健康情報活用基盤構築のための標準化及び実証事業」などの動向を少し調べてみたが、「電子私書箱」については、6月30日に発表されたグランドデザイン「i-Japan 戦略2015」における「各論」という位置づけになっていることがわかった。 続きを読む

TwitterとHealth2.0


海外の医療界ではTwitterが大ブレークする兆しがある。このスライドは今年はじめ、ブダペストの医学生Bertalan Mesko氏を中心に作成されたものだが、医療におけるTwitterのさまざまな利用アイデアやその可能性をコンパクトに要約している。中でも胎児モニター「kickbee」は、妊婦が装着するベルト状のセンサーで胎児の足蹴りを感知し、Twitter経由で医師に通知するものであるが、これは面白い!。Twitterの特徴であるリアルタイム性に着目すれば、このように患者側の症状をモニターするデバイスを介して、Twitter経由で医療者が常時サポートするような遠隔医療サービスが簡単に構築できそうだ。

また、今回の新型インフルエンザのような感染症のアウトブレークに対しても、Twitterでユーザーから情報収集し感染エリアをマッピングするとか、あるいは保健当局から必要な情報をTwitter経由で配信するとか、さまざまな利用方法が考えられる。つまり、感染症アウトブレークや天災など、突発時のライフラインとしてTwitterが活用される可能性は大きい。 続きを読む

薬の飲み忘れ防止ツール:GlowCaps

Vitality GlowCaps from Vitality on Vimeo.

実は、当方は痛風歴20数年になる。定期的に専門医の検診を受けており、毎朝、尿酸排泄剤など二種類の薬を服用している。こうして尿酸をコントロールするようになってから、以前頻発していた痛風発作はまったく起きなくなった。それに毎晩、安心してビールが飲めるのもうれしい。

だが、ときとして薬を飲み忘れることがあり、またどちらかと言えばあまり薬は好きでもないので、長い期間のうちに薬が机の引き出しにザクザクたまってしまう。これはもったいないが、かといって「まとめ飲み」するわけにもいかない。また、尿酸もこれでは十分にコントロールが利かなくなる。そこで、当方のような「ズボラで薬ギライ」の患者のために発案されたのが「飲み忘れ防止ツール&サービス」である。 続きを読む