海外の医療界ではTwitterが大ブレークする兆しがある。このスライドは今年はじめ、ブダペストの医学生Bertalan Mesko氏を中心に作成されたものだが、医療におけるTwitterのさまざまな利用アイデアやその可能性をコンパクトに要約している。中でも胎児モニター「kickbee」は、妊婦が装着するベルト状のセンサーで胎児の足蹴りを感知し、Twitter経由で医師に通知するものであるが、これは面白い!。Twitterの特徴であるリアルタイム性に着目すれば、このように患者側の症状をモニターするデバイスを介して、Twitter経由で医療者が常時サポートするような遠隔医療サービスが簡単に構築できそうだ。
また、今回の新型インフルエンザのような感染症のアウトブレークに対しても、Twitterでユーザーから情報収集し感染エリアをマッピングするとか、あるいは保健当局から必要な情報をTwitter経由で配信するとか、さまざまな利用方法が考えられる。つまり、感染症アウトブレークや天災など、突発時のライフラインとしてTwitterが活用される可能性は大きい。
ところが突発時において、逆にTwitterなどソーシャルメディアがデマや誤った情報の「感染メディア」になるのではないかとの危惧もあるようだ。来月、トロントで開催されるMedicine2.0コンファレンス では、突発時におけるソーシャルメディアの利用実態調査結果が発表される予定である。
Pandemics in the Age of Twitter: Content Analysis of “Tweets” During the H1N1 Outbreak
この調査によれば、どうやらそのような危惧は無用であるようだ。いずれにせよ、日本ではTwitterの医療分野における利用開発も大きく遅れている。このスライドを手掛かりとして、新しい医療サービスを考えてみたい。
三宅 啓 INITIATIVE INC.
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