TOBYO事典(闘病記バーティカル検索エンジン)、もうすぐ公開

TOBYO_Jiten

とうとうGoogle Healthのベータ版が公開されたが、TOBYOベータ版の公開準備も進んでいる。このベータ版に搭載される、闘病サイトだけを対象とするバーティカル検索エンジン「TOBYO事典」のテストを進めているが、われわれが当初予想していたよりも、一層、強力な仕上がりになってきているので公開が楽しみだ。

当初、TOBYO事典が検索対象とするのは「がん、良性腫瘍」分野の闘病サイト約1500で、対象総ページ数は約30万ページになる。企画段階でその検索能力や使用イメージなど、当然われわれは理解していたつもりだったのだが、いざ実際に使ってみると、予想以上に使い勝手のある便利な機能であることが体感できた。 続きを読む

医療分野における検索エンジン

Powerset

今月11日、次世代検索エンジンとの評判が高い「Powerset」が、一般向けデモバージョンをローンチした。デモバージョンだから、まだ検索対象はWikipediaとFreebaseに限られているようだ。Googleの独走状態が続く検索エンジンではあるが、ではGoogleがベストかと考えると、今のところ他に選択肢がないのでGoogleを使っているのが実状ではないか。 続きを読む

多彩に進化する闘病サイト

IgaEnikki

昨日のエントリで、ウェブ闘病記の独自性といったようなことを書いた。しかし「ウェブ闘病記」という表現をしてしまうから、リアル闘病記の代替物というイメージが付きまとうのかもしれない。だとすると、「ウェブ闘病記」よりも「闘病サイト」と言うべきなのだろう。

闘病サイトはリアルの闘病記に従属する存在ではなく、独自のコミュニケーション装置、あるいはメディアとしてますます多彩な展開を見せ始めている。たとえば最近、目につく機会が増えているのが「マンガの闘病サイト」である。その例として、楽天ブログで書かれている「Iga腎症絵日記」(作者:サジ54氏)などを見ると、テーマの消化の仕方も絵も非常にうまい。文字だけの闘病記よりも親しみやすく、ほっとするユーモアで気持がなごむ。今後ウェブ上で、「マンガ闘病記」という新しいジャンルが成立することさえ予感させるものがある。 続きを読む

TOBYOベータ版の起動予定

TOBYO3

遅れているが、TOBYOベータ版は5月23日にローンチする予定。ベータ版では、「TOBYOレファレンス」に置かれるバーティカル検索機能「TOBYO事典」が付加される。これは闘病記だけを対象とする検索機能で、闘病記30万ページを検索し即座に結果を表示する。あえて「事典」という比喩を使っているのは、普通、どこの図書館のレファレンスコーナーにも設置されている百科事典をイメージしてのことである。つまり、総ページ数が30万ページに達する「闘病体験事典」があり、ユーザーはそこから治療法、医療機関、薬剤、検査法など、自在に闘病者が体験した事実を調べることができる。闘病体験情報だけのバーティカル検索機能としては世界初となる。 続きを読む

未来からの視線

FutureHC

大型連休もそろそろ終わりだが、当方はこの連休も、あちこちのウェブ闘病記を渉猟していた。全体として眺めると、なんだか昨年あたりから、新規闘病記ブログが爆発的に増えて来ているような気がする。もし、未来に「医療考古学」というものが存在するとすれば、きっと21世紀初頭の日本は、「歴史上かつてない多数の日本人が、ウェブ上で自分の闘病体験を大量に書き始めた時代」と記されるだろう。これまで自分や家族の病気体験を、このように多数の人が書き出し、公開するような時代はなかったのである。 続きを読む