「Deep Web Medical Search」と銘打った医療専門検索エンジンMednarの評判が高い。これはGoogleなどと違い、クローリングやインデクシングを用いないメタ検索エンジンで、リアルタイムで複数のウェブ上のDBソースに対し検索を実行し、その結果を統合して表示する。Mednarではこれをメタ検索検索エンジンとは呼ばず、「Federated Search Engine」と呼んでいる。ソースは医療分野ですでに定評のあるDBを選んでいるため、検索結果にスパムや信憑性の低い情報が混じることはない。 続きを読む
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Walmartが医療IT市場へ進出
3月10日付けNewYorkTimes は、Walmartがこの春からEHR市場に本格参入し、価格破壊を医療IT市場に持ち込むと伝えている。これは、オバマ政権が医療IT化刺激策として総額19億ドルのインセンティブを投じることに照準を合わせたものだ。米国医療のIT化は、特に小規模診療所では遅々として進んでいない。その理由として、高い導入コストと操作の複雑化を医師が嫌ってのことだと言われてきた。昨年実施された調査によれば、米国でEMR/EHRなどを医療現場で使用している医師はわずかに17%である。
WalmartはDellとEMR/EHRベンダであるeClinicalWorksと組み、低コストで高機能なシステムの供給をめざしている。価格だが、従来ベンダが提示していた価格のおよそ半額以下になるという。「われわれは”high-volume, low-cost”の企業である。その精神が、医療業界では悲しいまでに欠落している」と、Walmart医療事業開発部門のシニアディレクターであるマーカス・オズボーン氏は述べている。Walmartはこれまでリテールクリニックやコンビニ薬局など医療分野に着々と参入してきたが、とうとう医療機関や医療者を直接顧客とする市場へ進出することになる。 続きを読む
クラウドソーシングで医療改革
昨年12月、オバマ次期大統領(当時)の政権移行作業チームは、全米市民に米国医療制度改革について、それぞれの地域で「医療地域ディスカッション」を開催し討議に参加するよう呼びかけた。ホリデーシーズンにもかかわらず、この呼びかけに応え、9千人を上回る市民が「ディスカッション」に参加登録し、医療制度改革の討議という共通目的のもとに、家庭、事務所、コーヒーショップ、消防署、大学、地域センターなどに集まった。
グループ討議のもようはそれぞれの会場ごとにグループレポートにまとめられ、また参加者にはアンケート調査が実施され、それらすべては大統領政権移行チームのウェブサイト「www.change.gov」に集約された。集まった医療改革討議グループレポートは3,276件、アンケート調査票は30,603票に達した。 続きを読む
Google Healthの付加サービス登場
Google Healthの新機能
3月4日、GoogleはオフィシャルブログでGoogle Healthの新機能を発表した。今回追加された新機能は情報共有機能とグラフ機能である。
まず情報共有機能だが、Google Healthに蓄積されたユーザーの個人医療情報を家族、友人、医師などと共有することができる。これによってユーザーの病歴、薬歴やアレルギーの有無など個人医療情報が近しい人々と共有され、突発時に適切な救急医療を受けることができる。情報共有するためには、Google Healthにログインの上、「このプロフィールを共有する」ボタンをクリックして共有したい人のメールアドレスを入力する。すると招待メールが共有相手に送られ、相手はメールに記載されたリンクを利用してユーザーの個人医療情報を見ることができる。このリンクは記載メールからのみ利用でき、転送メールなどからは利用できない。また、ユーザーは自分の個人医療情報へのアクセス状況記録を確認することができ、いつでも共有を停止することもできる。 続きを読む