明確になりつつあるHealth2.0ビジネスモデル

Health2.0企業のビジネスモデルの現状を考えると、今のところあまりバリエーションがあるわけではない。私たちのTOBYOプロジェクトもいろいろな可能性を検討してきたが、結果的にはウェブ上の闘病体験データを集約し、医療エキスパートへ提供するというモデルへ収斂しつつある。私たちはこれをDFCと呼んでいるのだが、手短に言えばいわゆるリサーチ事業に含まれるものだ。だがDFCは、当面あくまでリサーチツールという性格を持つから、知見や洞察そのものを提供するものではない。

昨日のエントリでも触れたが、PatientsLikeMeやSermoをはじめ表向きは患者や医療者のコミュニティでありながら、実際はそこで生み出されるデータをエキスパートに提供するようなモデルが、現時点でのHealth2.0ビジネスモデルの主流になりつつある。この他にもサービスやデータをマネタイズする方法はあるはずだが、今のところ明確にはなっていない。

Googleグループの遺伝子解析サービスである23andMeもまた、このようなリサーチ事業をコアとしたビジネスモデルを追求している。“Sage Commons Congress”におけるプレゼンスライドで、23andMeのリサーチ事業を概観することができる。 続きを読む