ロックンロール医療改革!


オバマ政権の米国医療改革はかなり難航しているようだ。それに苛立つアマチュア中年ロックンローラーの「怒りのプロテストロック」がYouTubeに登場!。WHO発表の医療ランキングで、米国医療の世界37位という体たらくに怒りをぶつけている。

もう10数年くらい前になるだろうか、当方は、昨今の「おやじバンド」ブームを先取りするかのように中年ロックバンドを結成し、電通グループのバンドコンテストでグランプリを3回取ったが、こんなビデオを見ると燃えてくるぜ。ちなみにバンドの名前は「NASSO」(ナッソー)。さかさまに読めば、意味はわかるようになっている。また、バンドやりたい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

「2009ウェブトレンド5」と闘病体験の構造化

Richard MacManusgが主催するブログサイト”ReadWriteWeb“で、”ReadWriteWeb’s Top 5 Web Trends of 2009“が発表された。それによると、Top5は次のようになっている。

  1. Structured Data
  2. Real-Time Web
  3. Personalization
  4. Mobile Web / Augmented Reality
  5. Internet of Things

これらはいずれも、今、インターネットで起きている重要なトレンドだろうが、TOBYOプロジェクトに携わってきた当方としては、やはりどうしても最初にあげられているStructured Data(構造化されたデータ)に目が向くのはいたしかたない。TOBYOプロジェクトは言ってみれば「闘病ユニバースに存在するデータを構造化する試み」であるからだ。 続きを読む

米国EMR導入の現状: CBS”Sunday Morning”より


Watch CBS Videos Online
9月13日のCBS”Sunday Morning”がEMR導入をめぐる米国における諸問題を取り上げている。これは”Charting a New Course”と題するニュースレポートで、現在オバマ政権が進めようとしている医療IT化政策が直面する問題を、非常に手際よくまとめている。

だが、このレポートでは肝心なところが抜け落ちている。これまで医療IT化が遅々として進まなかった原因は、医療現場や予算や「プライバシー&セキュリティ」問題だけではない。この春からの「CCHIT認証問題」や「EHR1.0批判」などで明らかになったように、旧来の医療ITベンダが提供してきた「過剰装備でコスト高の”完全無欠システム”」の問題が大きい。

●記事: “Charting a New Course” 

三宅 啓  INITIATIVE INC.

進化するPHR: 静的PHRから動的PHPへ

keasここ数年、EMR、EHR、PHRなど医療情報システムの概念定義をめぐり、混乱や議論が続いてきた。このブログでも有力な定義など紹介してきたのだが、どうもまだすっきりした整理ができていないと感じてきた。特に米国のEHR認証問題に関連して、消費者向けにEHRをPHRへ転用すべきだという議論まで出てきており、実はEHRとPHRの区分が不分明になってきている。またヨーロッパでは国営EHRをPHRと同一視するような見方が多い。わが国では「電子私書箱」のような個人レポジトリ構想が繰り返し言及され、PHRなどもこれとセットで語られることが多い。

だが一方には、これら「概念の混乱」や「概念論争」を越えて、実際に稼働し始めたHealth VaultやGoogle Healthがどんどん進化して行っている現実がある。個々ばらばらながらもこれら「PHR」進化は、混乱する概念定義論争を尻目にはるかに先行している。このような状況において、全体を一望睥睨するような視座を持つことは困難だが、ある一つの方向へ徐々に収束しているのを見てとることはできる。PHRに関して言うと、それは従来の「個人医療情報を収集し記録する」という静的レポジトリから、個人が自分の医療情報を活用する動的プラットフォームへ、という方向だと思われる。 続きを読む

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアを概観するスライドやビデオはこれまで多数発表されており、正直言ってもうお腹いっぱい状態だが、このスライドはユーモアもあり秀逸。ところで今月初めに開催された「AD:Tech TOKYO」でキーノートスピーチを務めたジョシュ・バーノフ氏は、自身のブログで「In Japan and Korea, consumers embrace social technology faster than marketers」 というエントリをポストし、「日本企業は消費者に比べソーシャルメディアへの対応が遅れている」と述べている。

たしかにそのような傾向はあるかもしれないが、日頃から闘病サイトにかかわっている当方の実感としては、企業のみならず消費者の方が、果たして「ソーシャルメディア」という概念でたとえばブログをとらえているかといえば、そうではないような気がする。新しい可能性として「ソーシャルメディア」に着目するよりも、むしろ古いリアル日常感覚の習慣を持ち込んでいるようなシーンを目にすることの方が多い。このままいくと日本の「ソーシャルメディア」は、かなり特殊で孤立した文化圏を作っていくことになるのかもしれないが、これは「闘病ユニバース」にとって良い方向ではないだろう。そのような危惧の念を覚えることもしばしばである。 続きを読む