成熟と老成

エスタブリッシュメント企業やメディアの方々と話をしていて、時々、まったく話が通じないことがある。インターネットに対し、いまだに妙な偏見を持っていることがわかり、シラけてしまうことも多い。予断や偏見はまだ根強く存在するのだ。

TOBYOは闘病サイトに公開された闘病者の知識や体験を活用するツールであるが、なぜかエスタブリッシュメント企業の方々は偽装闘病サイトなどに強い関心を示し、「偽装サイトをどうやって排除するのか」について執拗に聞かれることがある。まるで「ネット上にユーザーが公開したコンテンツなんか信用できるものか」と言わんばかりなのだ。つまりネガティブな粗さがしに熱心で、予断を正当化するような事実だけに注意を向けるような方々が多いのだ。 続きを読む

最近の闘病サイト動向

tobyo_ki

TOBYO収録闘病サイトは1万2千を超えたが、全体として、闘病ネットワーク圏はどんどん拡大しているという感触がある。今年に入ってから立ち上げられた闘病サイトも多い。最近目につく主な傾向をいくつか拾ってみると、次のようになる。

  1. メンタルヘルス系闘病サイトの急増
  2. 複数サイトの使い分け
  3. 「吐き出しサイト」の増加

まず、闘病サイト全体の中で、メンタルヘルス系闘病サイトが目立って増加している。特に最近は、やはり不況を反映してか、長期病気休暇の末に職を失うケースが働き盛りの30代、40代で顕著であり、事態の深刻さが闘病サイトからうかがえる。また3番目の「吐き出しサイト」にも関連するが、うつ病などの認知療法の一環として闘病サイトを開設する闘病者も多いようだ。「ブログ療法」を医療者が勧めているケースもある。 続きを読む