オープンソース方式で医学調査研究:CureTogether

CureTogether

新しい患者SNSとして登場したCureTogether。一見してPatientsLikeMeと似ているのだが、「open source health researchのプラットフォーム」であることを強調しているところが非常におもしろい。新薬開発、新治療法開発にともなう調査研究を、Linux開発などと同じように、オープンソース方式でやってみようというのである。

HIV/AIDSや癌をはじめ、新薬や新たな治療法の開発が急がれている疾患は多いが、これまでは個別製薬メーカーが、調査研究に莫大な開発費用と時間を投資して開発を進めていたわけである。製薬メーカーにとって開発リスクは大きいものの、いったん開発が成功すれば、特許によって独占的に巨大な利益を上げることが可能であった。だが、これら新薬開発など医学的成果は個別企業が独占するものではなく、広く人類の公共財としてパブリックに共有すべきものだとの批判も一方には存在したのである。知識情報をはじめ医学的成果は、もともとパブリックな性格を有しているはずだからだ。 続きを読む