書評:「誰が日本の医療を殺すのか」本田宏著、洋泉社

WhoKilledJapanMedicine遅まきながらの書評。医療界では評価が高いらしい。本書タイトルは、昨年六月米国で出版された、ハーバード・ビジネス・スクールのレジナ・ヘルツリンガー教授による「Who killed Health Care?」(誰が医療を殺したか?) を連想させるものだが、その内容は、ほとんど正反対だと言えるだろう。これを書名に即して言えば、「誰が医療を殺したか?」の「誰」が、両書ではまったく違うのである。それはヘルツリンガーの書においてはAMA(米国医師会)に代表される医療界守旧派であるが、本書著者の本田宏氏においてはどうやら「政府・厚労省」のことを指しているようだ。 続きを読む