Health2.0的思考 (1)

health2.0rise
先週、筆者が愛読しているスティーブ・ルーベルのブログ「Micro Persuasion」に、”Walled Gardens and the Lesson for Social Networks”というエントリーがポストされた。SNSを「ウォールド・ガーデン」つまり「塀で囲まれた庭」と見立てた論考である。

「ニューヨークにグラマシーパークという有名な公園がある。これは非常によく手入れされた、最も美しい公園として有名である。だがこの公園は壁で囲まれ、周辺に居住する富裕な住民だけが中に入ることが許されている。もしも、この公園をニューヨーク市が買い上げ、一般に公開したらどうなるだろう?。たくさんの人で満員となり、汚れ、治安は劣化し犯罪は増加し、あたりかまわず落書きだらけとなり果てるだろう」。 続きを読む

医療価格の透明性

transparent
医療改革論議において「医療の透明性の確保」は常に指摘されてきた。インフォームドコンセントや医療機関のアウトカムデータ公開などは、たしかに透明性に直結する大切な問題ではあるが、患者側からすればもう一つ切実な問題がある。それは医療価格の透明性である。事前見積もりである。病状や治療方針を事前に知ることは当然だが、患者にとって「一体、この治療を受けると医療費がいくらかかるのか?」が本当は大問題なのである。だが、現実には事前見積もりを提示してくれる医療機関はほとんどない。患者ニーズと医療実態が、ここでも著しく乖離しているのだ。 続きを読む