日本語版がリリースされ大ブームの様相を呈しはじめたSecond Life。だが米国では、「ブームの終焉」が報じられはじめた。(写真は閉店したアメリカン・アパレルのバーチャルストア) 続きを読む
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Health2.0的思考(2)
以前のエントリー「敬遠されるエスタブリッシュメント系医療情報サイト」で、患者・生活者は政府や製薬メーカーが主催する医療情報サイトよりも、むしろ個人体験が記された個人サイトのほうを好むという英国の調査結果を紹介した。
今日、米国の医療ブログ”HealthcareVox”でこの話題が再び取り上げられていた。「われわれは、本当に患者が求める情報を提供する用意ができているだろうか?」と題されたこのエントリーには、この春、英国BBCで報道された上記の患者選好調査結果に触れながら、七月号の米国「Marie Claire」誌に掲載された記事の紹介がある。 続きを読む
Health2.0的思考 (1)
先週、筆者が愛読しているスティーブ・ルーベルのブログ「Micro Persuasion」に、”Walled Gardens and the Lesson for Social Networks”というエントリーがポストされた。SNSを「ウォールド・ガーデン」つまり「塀で囲まれた庭」と見立てた論考である。
「ニューヨークにグラマシーパークという有名な公園がある。これは非常によく手入れされた、最も美しい公園として有名である。だがこの公園は壁で囲まれ、周辺に居住する富裕な住民だけが中に入ることが許されている。もしも、この公園をニューヨーク市が買い上げ、一般に公開したらどうなるだろう?。たくさんの人で満員となり、汚れ、治安は劣化し犯罪は増加し、あたりかまわず落書きだらけとなり果てるだろう」。 続きを読む
医療価格の透明性
医療改革論議において「医療の透明性の確保」は常に指摘されてきた。インフォームドコンセントや医療機関のアウトカムデータ公開などは、たしかに透明性に直結する大切な問題ではあるが、患者側からすればもう一つ切実な問題がある。それは医療価格の透明性である。事前見積もりである。病状や治療方針を事前に知ることは当然だが、患者にとって「一体、この治療を受けると医療費がいくらかかるのか?」が本当は大問題なのである。だが、現実には事前見積もりを提示してくれる医療機関はほとんどない。患者ニーズと医療実態が、ここでも著しく乖離しているのだ。 続きを読む
eメール医療相談サービスは診療所の収入減になる?
米国の大手健康保険会社カイザーパーマネンテ発表の調査結果によれば、eメールで医師から医療相談サービスを受けている患者はあまり診療所へ来院せず、診療所へ電話もかけないことがわかった。
カイザー社では数年前から実験プロジェクトとして、オレゴン州とワシントン州において、11万2千人の保険加入者に対しeメール医療相談サービスを実施してきた。その利用実態を調査したところ、eメールで医師と相談している患者は、診療所へ行く回数が7%-10%低下し、電話をする回数も14%低下していることがわかった。 続きを読む