TOBYO事典、本日から新バージョン公開

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本日、TOBYO事典テスト版の新バージョンを公開した。新バージョンはインデクシングページ数を200万ページと大幅に増やし、従来分離していた一般サイトとブログサイトの検索を一本化した。また、検索結果の視認性を高めるために、検索結果タイトルをブルーで表示することにした。

依然として「テスト版」を表示しているが、これは「まだまだ改善する余地をたくさん残している」という意味合いとしてご理解いただきたい。これから使い勝手も精度も、継続して改善していかなければならない。だがようやくこれで、日本初の闘病体験バーティカル検索エンジンが本格的に稼働し始めたことになる。何よりもまず、自分の闘病体験を闘病ユニバースに公開してくれた多くの方々に、深く感謝したい。このような多くの方々の自発的な活動が、結果として「200万ページの闘病記」を作り上げたという事実は、本当に驚くべきことである。そしてこれがインターネットによって初めて可能となった、という点も特筆すべき事柄だと思われる。 続きを読む

NEWS: 新バージョン「TOBYO事典」をリリース

ゴールデンウイーク。久しぶりに休暇を取り、ブログもしばらくお休みだった。もっぱら自宅で音楽を聴いて過ごしたが、当方では、いまだにアナログディスクがメイン音源となっている。CDも聞くが、カートリッジやターンテーブルシートによって違う表情を見せるアナログ音源の面白さは捨てがたい。アナログディスク自体も中古市場で格安になっており、これもありがたい。最近、70年代プログレ系のライブ作品を何枚か入手したが、YESのライブなど30年ぶりに聞き直してみて、従来の認識を新たにさせられた。

さて昨年来、ずっと開発に取り組んできたバーティカル検索エンジン「TOBYO事典」だが、この週末、一層強化した新バージョンをリリースする予定。1月公開のテスト版では、検索対象となる一般サイトとブログサイトをラジオボタンで切り替える方式を採用したが、今回、これを統合し一本化する。さらにインデクシング・ページ数を増やすことに注力してきたが、今回リリースのバージョンでは約200万ページとなった。これで、約200万ページ分の闘病体験が全文検索可能となる。もちろん日本初であり、世界でも例はないはずだ。 続きを読む

mHealthの台頭


最近、海外の医療ブログを読んでいると、しばしば「mHealth」という言葉に出くわす機会が多い。この「m」とは「モバイル」のことで、携帯を活用した医療システムのことを「mHealth」と呼んでいるわけだ。今月、シカゴで開催された医療IT界最大のイベント「HIMSS09」でも、この「mHealth」関連の話題は多く、新商品も多数紹介されていたようだ。

その中でもEHRベンダとして知られるAllscriptsは、同社のEHRをiPhoneでリモートコントロールするソフトを発表し注目されている。ビデオを見ると、ノートPCなどよりもiPhoneの方が圧倒的に操作性は良さそうである。PHRでもこのようなモバイル利用ができれば、消費者の利便性は飛躍的に高まると思える。だが、それではPHRとEHRの棲み分けはどうなるのだろうか。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

問題解決型コミュニティへと進化する患者SNS

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先週、PatientsLikeMeのALS患者コミュニティ向け「遺伝子検索エンジン」とALS克服プロジェクトについて紹介したが、今度はGoogle系列の遺伝子解析サービス会社23andMeが、パーキンソン病の患者コミュニティを軸とする大規模プロジェクトを発表した。

23andMeは、パーキンソン病の代表的研究機関「The Parkinson’s Institute and Clinical Center」および俳優マイケル・J・フォックスが主催する財団法人「The Michael J. Fox Foundation」の協力を得て、全世界から1万人規模のパーキンソン患者コミュニティを立ちあげる予定。すでに2000人のパーキンソン病患者の参加が決定しているそうだが、患者コミュニティと遺伝子解析技術をベースとする難病克服プロジェクトという点で、先のPatientsLikeMeのALSプロジェクトと同様の発想に基づくと言えるだろう。 続きを読む

PatientsLikeMeがALS患者の「遺伝子検索エンジン」をリリース

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米国で、最もユニークで、最も成功している患者SNSと言われるPatientsLikeMeだが、今月、そのフラッグシップコミュニティである難病ALS(筋萎縮側索硬化症)コミュニティの設立三周年を記念し、新たに「遺伝子検索エンジン」サービスの開始が発表された。これはALS患者が、遺伝子レベルで「自分と似た患者」を探すことができるようなサービスであるとのこと。また、同コミュニティ患者の遺伝子情報を共有することにより、ALSの原因と結果の解明をはじめ、新しいALS治療法の開発などに活かすことができるとしている。

Google資本の23andMeをはじめ、一昨年あたりから消費者向け遺伝子解析サービスが多数立ち上がってきたが、いよいよこの流れが患者SNSと合流し始めたわけだ。23andMeもコミュニティを形成しようとしているのだが、PatientsLikeMeの場合、データ共有の目的が、たとえば「ALSの新治療法開発」などと非常に明確になっているだけに、説得力あるユーザーメリットを打ち出せるのではないか。このあたり、PatientsLikeMeの巧みなターゲット戦略には学ぶべきものが多い。 続きを読む