三宅 啓 の紹介

株式会社イニシアティブ 代表 ネット上のすべての闘病体験を可視化し検索可能にすることをめざしています。

Health2.0カタログ

クリーブランドクリニックのジョン・シャープ氏が、「Health2.0カタログ」とも言うべき紹介スライドを公開した。これまで氏の同様スライドは、どちらかと言えばWeb2.0の紹介にとどまるものであったが、今回は、Health2.0の具体的な事例に即したものになっている。それだけHealth2.0サービスのラインナップが充実してきたためでもあろう。

このスライドを見ながら思ったのは、当たり前のことではあるが、「やはりHealth2.0はリアルを置換するものではなく、ウェブでのみ実現できる新しい領域を開拓することなのだな」ということである。リアル医療やその周辺サービスを単にウェブに持ち込んだり置換したりするような発想を「Health1.0」であるとすると、Health2.0はウェブ上のイノベーションが逆にリアル医療を変革するようなベクトルを持つべきなのだろう。闘病記にしても、出版物の闘病記と、ウェブ上に構築された闘病情報拠点としての闘病サイトはまるで別物と考えるべきだ。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

雑感と「変化への期待」

梅雨の中休みが続いているが、もう気分は夏へ向かっている。TOBYOはベータ版を公開したが、バーティカル検索「TOBYO事典」の検索対象拡大など、やらなけらばならない仕事は山積している。TOBYO事典のテスト運用をしてみると、当初予定していた以上のインデクシング・ページ数が発生していることがわかり、リソース調整など新たな課題も出てきている。全病名の横断検索実現のためには、今少し時間がかかるかもしれない。 続きを読む

サンデー毎日(7/13号)にTOBYO紹介記事

SundayMainichi

本日発売のサンデー毎日(7/13号)に掲載された記事「『一人で悩まなくてもいい』頼れる『がん闘病記サイト』」でTOBYOを紹介してもらいました。ありがとうございました。

これまで闘病記といえば、出版されたリアル闘病記の方に目が行きがちで、闘病サイトの方はどちらかと言えば胡乱な目にさらされてきた感があります。その意味では、このサンデー毎日の記事は、春先の西日本新聞記事とともに、マスコミが闘病サイトを正当に評価した記事として価値があると思いました。

これまで過小評価の憂き目にあってきた闘病サイトですが、この記事をきっかけとして、さらに社会的な注目が集まればと思います。もちろん、これら闘病者によって制作されたコンテンツは玉石混淆ですが、これらの中から優れたコンテンツを選び出していく役割も、今後TOBYOは果たしていきたいと考えています。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

闘病記は「患者-医師」関係を毀損するか?

最近、多数の方々とお目にかかり、当方のTOBYOやHealth2.0や闘病サイトについて訊ねられたり、あるいは意見交換したりする機会が増えてきている。TOBYOは先月ベータ版を公開したが、まだバーティカル検索「TOBYO事典」が限定公開の状態であり、こちらから一切正式の告知活動はしていない。にもかかわらず、多くの方々に関心をもっていただいて訪問を頂戴していることはありがたいことはもちろんだが、正直のところ、当方にとっては予想外の展開でもある。

さて、それら意見交換の中、特に闘病サイトに関して最近よく異口同音に質問されるのは、「闘病サイトによって、患者と医療者の関係が悪化する危険性」という問題に関してである。当方は、当然、闘病サイトの役割をこのブログで積極的に評価して来ているが、このような「問題」を指摘する視点もまた存在するのかと、少々面食らいつつ、その意外感は大きい。 続きを読む

パーソナル医療情報検索

 TOBYO_Search

TOBYOでは、闘病記だけを検索対象とするバーティカル検索機能「TOBYO事典」を提供している。これは現在、「がん、良性腫瘍」分野を対象として様々にテストをしているが、近く全病名へと検索対象を拡大する予定だ。このようなバーティカル検索機能は日本語「闘病ネットワーク圏」を隅々まで可視化し、必要な体験情報に迅速に到達するためになくてはならないものだ。

ところで闘病者が医療情報を収集する場合を考えると、これら闘病体験情報に加えて、やはり専門的な最新の医学情報も必要となるだろう。そしてこれも闘病体験情報と同じように、Googleなど汎用検索エンジンを使うと、健康食品の売り込み情報など大量のノイズの中から、信頼のおける情報を見つけ出すのが大変だ。そう考えると、ここでもまた検索対象を限定したバーティカル検索機能が必要になるのかも知れない。 続きを読む