患者の語り2.0: MyHealthStory.me


患者、家族、医療者の医療体験をビデオで傾聴する新しいリスニング・プラットフォーム“MyHealthStory.me”のベータ版がローンチされた。このプロジェクトはオランダのラドバウド・ナイメーヘン大学医療センターが主催し、Google Healthプロジェクトのリーダーを務めGoogleの医療戦略部門チーフであるロニ・ザイガー、ACOR(Association of Cancer Online Resources)のファウンダーであるジャイルズ・フリードマン、そしてe-patients.netのe-Patient Daveらが参画している。

これまでも「患者の語り」をビデオで公開するサイトはあったが、このMyHealthStoryがユニークなのは、患者、家族、医療者らが自分で撮った医療体験ビデオをYouTubeの自分のアカウントへアップロードし、クローラがそれをアグリゲートした上、最終的に医学生のキュレーションを経てサイト公開する点だ。

YouTubeへアップロードした自分の医療体験ビデオには、ユーザーが“Myhealthstory”とのタグを付け、これをMyHealthStoryのクローラーが自動判別し、ビデオのエンベッド・リンク・データだけを持ち帰るような仕組みになっているようだ。

これらのシンプルでしかもクールな仕組みによって、サイト側で映像データや映像ツールを持つ必要がなく、まさに軽量かつ低コストでサービスが提供できるわけである。もちろんビデオ撮影などにともなう制作費用や時間も、ユーザーが負担するからコスト・ゼロである。つまりUGCのメリットを最大限利用することによって、まさに「患者の語り2.0」を実現しているわけだが、患者だけでなく「医療者の語り」を公開するところも注目される。 続きを読む