「サイト認証」という時代錯誤

医療関連ウェブサイトの国際認証団体であるHON(Health On the Net Foundation)が、その認証基本ガイドラインである「HONコード」の修正を計画している。HONはジュネーブに本部を置く国連の外郭団体で、最も権威のある医療サイト認証団体とされており、その認証シールは海外著名医療サイトはもちろん、医療ブログなどにも多数の掲出実績がある。

今回のHONコード見直しは、現在世界的に医療関連サイトにも浸透しつつあるWeb2.0サービスへの対応が主たる目的とされている。具体的には従来のHONコード8原則を土台とし、それぞれの原則をWeb2.0の動向に合わせ細かく修正している。この修正HONコード案はHONサイト上で公開されており、それに対するアンケートページも設けられている。

思い返せばインターネット初期、HONやURACをはじめいくつかの認証団体が立ち上がったが、結局、それらのうちで残ったのはHONコードだけと言ってよいだろう。それは他の認証ルールが煩雑を極めたのに対し、HONコードが「8原則」だけで一番シンプルだったからだと思う。日本でも「JIMA」とか「JACHI」などという団体が「サイト認証」に取り組んだが、まったく普及しなかった。 続きを読む