医療評価: JCAHOに競争をいどむDNV

DNV

これまで「医療評価」と言えば、それはJCAHO(現JC)  のことを指していた。数年前、私たちは患者視点の医療評価システムを構築しようとしていたが、とにかくまずはともあれ、最初に研究しなければならなかったのはJCAHOの歴史とシステムであった。とにかく「医療評価」の世界でJCAHOを知らなければ話にならない。そのようにJCAHOは間違いなく医療評価のデファクトスタンダードの位置にあり、我が国の日本医療機能評価機構  もJCAHOをモデルとして設立されている。

ところが今年に入って米国の医療ブログ界を見ていると、「ウチの病院はJCAHOの継続加入を打ち切った」などというエントリをあちこちで目にするようになった。「何が起きているのだろうか?」といぶかっていたのだが、ようやく徐々に事情が判明してきた。なんとJCAHOに手ごわい競争相手が現れたのである。そのコンペティターとは、ノルウェイからJCAHOの牙城に乗り込んできたDNV(Det Norske Veritas)である。DNVはノルウェイで1864年に創設され、当初はノルウェイ商船の安全性や技術水準などの海運評価サービスに従事していたが、その後リスクマネジメント分野へ、さらに医療評価分野へと事業領域を拡大していったのである。 続きを読む