ブログのリニューアルに際して

今月はサーバ移転に取り組んできた。現時点でまだいくつか積み残した問題はあるものの、TOBYO本体をはじめおおよその移転は無事終了した。それにともない、懸案だった当ブログ・リニューアルにも着手した。これから徐々にパーツなどを加えていくつもりだが、ページがワイドになって見やすくなったと思う。いかがでしょうか。

TOBYOプロジェクトはTOBYO本体から出発して、dimensions、CHART、V-SEARCH、そしてAPIと少しづつ陣容を拡大してきた。しかしTOBYOプロジェクトのコアに位置するものがネット上に続々公開されている患者体験データであり、医療に対する膨大な量の患者の生の声であることは変わらない。従来これら患者体験に関わるビッグデータは、全く未整理のまま放置され、誰もこれを有用なデータとはみなしていなかった。だが、私たちは「メタデータDB + 検索エンジン」という技術をベースとして、これら患者の声を縦横無尽に抽出・集計する基本システムを開発し、さまざまな分野でデータを有効に利用してもらう道が少しづつ開けてきている。

dimensions開発では「プロフェッショナル向けツール」ということを意識していたわけだが、その後、いわば「患者の声を患者に戻す」ようなフィードバック回路を創造することも大切だと考えるようになった。この春からCHART、V-SEARCH、そしてこれらの機能をより広くあらゆる場所で柔軟に利用してもらうためのAPI開発に取り組んできたのも、「患者の声を患者自身が最大活用する」ことを実現するためである。

闘病者、研究者、医療者、サービス・プロバイダー、メディアなどさまざまなプレイヤーに「患者の生の声」を簡単に便利に使ってもらえるように、今後も努力していきたい。このブログでは今後も「患者体験、患者の声」をコアとする新しい医療ビジョンを提起していきたい。

三宅 啓   INITIATIVE INC.