「闘病記」を越えて(4): データベース「患者の叡智」へ向けて

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本日で、TOBYO収録闘病サイトは710疾患、15000サイトを越えた。これまで闘病ユニバースの規模をおよそ3万サイトと推定してきたが、これでTOBYOはその半数近くを可視化し、分類整理したことになる。だがまだあと半数を残しており、さらに今後多くの新闘病サイトが出現するだろう。こんなところで満足しているわけにはいかない。以前のエントリで現時点におけるTOBYOのプロジェクトミッションを、次のように述べてある。

闘病ユニバースに存在するすべての闘病体験を可視化し、分類整理し、アクセスできるようにすること。

このミッションを遂行するために、今後もサイト収集を進めていくが、来年には「収録サイト数3万件」に到達する予定だ。これで日本の近代医療はじまって以来初の、そしておそらく世界でも初の「患者3万人規模、分類整理され全文検索可能な闘病体験集合」が姿を現すことになる。これを仮に「データベース『患者の叡智』」と呼んでおく。このデータベースは、まず第一に闘病者のために利用してもらいたいが、その他、医療改革、学術研究、製品開発、政策立案、教育、マーケティングなど、およそ医療に関するすべての社会的ニーズに応えられる可能性を持っている。 続きを読む