イザ!TOBYO  –TOBYOと「iza:イザ!」のコラボレーション–

iza!

現在、ニュース・ブログポータルサイト「iza:イザ!」(産経デジタル)とTOBYOのコラボレーションが検討されている。その中で、とりあえずこの「TOBYO開発ブログ」を「iza:イザ!」の「専門家ブログ」で配信する方向が決まりつつある。このブログをそのまま「同時再送信」するのか、少し内容を変えた「アネックス」で行くのか・・・。まだ細部は、今後詰める余地を残している。

「iza:イザ!」はマスコミが運営するポータルサイトとして、言うまでもなく現時点で最も先進的なサイトであり、こことTOBYOが何らかの接点を持つことができるのは非常に光栄である。このようなチャンスをいただいた産経デジタルの皆さんには、この場を借りて感謝の意を表明しておきたい。

ところで、TOBYOは自己完結した閉域にユーザーを「囲い込む」ような戦略をとらない。TOBYOは「闘病ネットワーク圏を可視化する便利なツール」をめざしているが、そのことは、他のサービスやツールとのオープンなコラボレーションを常に追求していくことを、最初から前提として想定している。

その意味で今回の「iza:イザ!」とのコラボレーションをはじめ、今後、さまざまなプレイヤーとのコラボレーションを作っていきたいと考えている。医療界であれ非医療界であれ関係なく、組織の大小も関係なく、来る者は拒まず、新しい「日本の医療」を考えるすべての人々と協力して、TOBYOは新しい価値をユーザーに提供できるように努力していきたい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

500エントリ

一昨年の年末から書き始めた当ブログは、今日めでたく500回目のエントリをポストするに至った。思えばこの一年半の間に、従来にない新しい波が世界の医療シーンに押し寄せてくる様を、幸いにもわれわれはリアルタイムで目撃してきたのではなかったか。その意味ではこのブログは「幸運なブログ」だったと思う。

当初はこのブログのタイトルが示すように、われわれの新規事業「TOBYO」を開発する上で必要な情報をメモする程度の考えでスタートしたのだが、同時に伝わってきたアメリカのHealth2.0の盛り上がりに刺激を受け、「世界の医療変革ムーブメント全体の見取り図をつくろう」などと大それたことまで考えるにいたった。だが、そのようなマクロな透視図を作る作業は、結果として、われわれの「TOBYO」を客観的に評価し位置づける上でも必要なことであった。

また、世界の動向を見ることによって、日本の医療を相対化する視点を獲得することができたと思う。従来からの「連続体」として、あるいは所与の動かぬ環境として日本の医療を見るのではなく、Health2.0というまったく新しい視点から「日本医療」を批判的に検討することができたと思う。そしてその上で、TOBYOが果たすべき役割も次第に明らかになったのである。

また振り返ってみると、2005年あたりを境として、当方の情報収集方法は著しく劇的に変わった。それ以前は新聞やニュースサイト中心の情報収集であったのが、2005年以降はブログ中心の情報収集に変わったのである。さらにブログを始めてからは、海外のブログを毎日大量に読み、その中で重要な出来事をピックアップし、それを素材として自分の考えをエントリにまとめる。このように「ブログを読み、考え、ブログを書く」というサイクルを日課とし、「情報を集めながら情報を配信する」というスタイルを継続することになったのである。これによって、確かに自分の中で「何か」が大きく変わったような気がする。

この世界には、実際にやってみなければわからないことは多い。その中でも、ブログは最たるものかもしれない。日本ではHealth2.0もPHRもまだほとんど知られていないが、これらに関心を持つ人なら、とにかくまず自分のブログを立ち上げよう。「プディングの味は、食ってみればわかる」。海外のHealth2.0シーンを見ても、そのメインの活動ステージはブログである。日本でHealth2.0をテーマとするブログが多数登場することを期待したい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

サンデー毎日(7/13号)にTOBYO紹介記事

SundayMainichi

本日発売のサンデー毎日(7/13号)に掲載された記事「『一人で悩まなくてもいい』頼れる『がん闘病記サイト』」でTOBYOを紹介してもらいました。ありがとうございました。

これまで闘病記といえば、出版されたリアル闘病記の方に目が行きがちで、闘病サイトの方はどちらかと言えば胡乱な目にさらされてきた感があります。その意味では、このサンデー毎日の記事は、春先の西日本新聞記事とともに、マスコミが闘病サイトを正当に評価した記事として価値があると思いました。

これまで過小評価の憂き目にあってきた闘病サイトですが、この記事をきっかけとして、さらに社会的な注目が集まればと思います。もちろん、これら闘病者によって制作されたコンテンツは玉石混淆ですが、これらの中から優れたコンテンツを選び出していく役割も、今後TOBYOは果たしていきたいと考えています。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

闘病記は「患者-医師」関係を毀損するか?

最近、多数の方々とお目にかかり、当方のTOBYOやHealth2.0や闘病サイトについて訊ねられたり、あるいは意見交換したりする機会が増えてきている。TOBYOは先月ベータ版を公開したが、まだバーティカル検索「TOBYO事典」が限定公開の状態であり、こちらから一切正式の告知活動はしていない。にもかかわらず、多くの方々に関心をもっていただいて訪問を頂戴していることはありがたいことはもちろんだが、正直のところ、当方にとっては予想外の展開でもある。

さて、それら意見交換の中、特に闘病サイトに関して最近よく異口同音に質問されるのは、「闘病サイトによって、患者と医療者の関係が悪化する危険性」という問題に関してである。当方は、当然、闘病サイトの役割をこのブログで積極的に評価して来ているが、このような「問題」を指摘する視点もまた存在するのかと、少々面食らいつつ、その意外感は大きい。 続きを読む

「BB Watch」でTOBYOを紹介

BBWatch

Impress Watch「BB Watch」の連載コラム「下柳泰三の今週のヨカッタ!!」で、TOBYOが紹介された。ツールとしてのTOBYOのツボを、非常に要領よく押さえた記事を書いてもらったと感謝している。どうもありがとうございました。

以前からこのブログで書いてきてはいるが、この記事を読みながら、改めて「闘病ネットワーク圏のツール」というTOBYOの立ち位置を再確認させられた。つまり、「ネット全体に広がる一つの闘病コミュニティ」というものが既に日本語ネット圏には存在しており、それを効率よく、便利に、みんなが使うためのツールとしてTOBYOがある、ということである。

われわれは、「ネット上の闘病記」つまり闘病サイトと、それらによって形成されるミクロコスモスである「闘病ネットワーク圏」の豊かな可能性にこだわっている。その可能性は、決してリアルの「闘病記」やリアルの「患者会」に代替されたり、還元されたりするようなものではない。それらの可能性は、代替不能な独自性として理解すべきものなのだ。

話はとぶが、米国Facebookは「NetOS」をめざし「最大のプラットフォーム」をめざしているらしい。だがそれは、結局、実現不可能だろう。なぜなら、われわれの眼の前には「インターネット」という「唯一にして最大のプラットフォーム」がすでに存在するからだ。それと同じように、日本のわれわれの目の前には、「唯一にして最大の闘病者コミュニティ」としての「闘病ネットワーク圏」が既に存在している。

三宅 啓  INITIATIVE INC.