2010/3/10 水曜日 - 21:36:31 by 三宅 啓

9日火曜日、米国のナンバーワン医療ポータルのWebMDがコミュニティベースの医療情報共有サービス“Health Exchange”を公開した。これまでいわゆる「Health1.0」の代表格と目されてきたあのWebMDが、まさに2.0的なUGCサービスを開始することに対し注目が集まっている。
ところでこの”Health Exchange”が想定している競争相手は、患者コミュニティ最大手のMedHelpだろうといわれている。MedHelpは15年前に創設された最古の患者コミュニティであり、現在では月間訪問者数950万人、収録投稿数430万ページを擁する文字通り全米最大の患者コミュニティに成長している。だが当然、WebMDはMedHelpを研究しつくしているだろうから、今後どのような新機軸を投入してくるかが注目される。 »もっと読む・・・ »
2010/3/9 火曜日 - 23:55:58 by 三宅 啓

米国のビジョナリーとして知られるジョン・バッテルの“Searchblog” に先週“The Database of Intentions is far larger than I thought”と題するエントリがポストされたが、そこに興味深いチャート(上図)が掲出されていた。「意図のデータベース」と名付けられたデータベースが「クエリー」からはじまって「ソーシャルグラフ」へ、さらに「状況更新」へ、そして「チェックイン」へと進化してきた様子がわかりやすく提示されている。それぞれの段階における「シグナル」や主要プレイヤーも示されており、「データベース」の概念がGoogleに代表される「検索クエリー」を起点に、今日、バーチャルとリアルが統合される「チェックイン」という場所へまできていることがわかる。
ところが今週になってジョン・バッテルはこのチャートに変更を加え、クエリーの前に「購入」(Purchase)の概念を置き、シグナルに”What I buy”を、主要プレイヤーにはamazon、eBay、Walmartを書き入れた。たしかに「検索クエリー」時代の前にはドットコムバブル時代があり、eコマースが全盛をきわめていたからこれは不自然ではない。 »もっと読む・・・ »
2010/3/8 月曜日 - 23:07:32 by 三宅 啓

今日、TOBYO収録の闘病サイト件数は2万件を超えた。二年前、2千件でスタートしたときには、まさか2万件も収録することになろうとは思ってもみなかった。だが決して平坦な道を一目散に疾走してきたわけではない。実はこの間、何度も逡巡を繰り返してきた。「量的拡大だけで良いのか」という問が常にあったからだ。しかし、やがて「ネット上のすべての闘病体験を可視化する」とのプロジェクトミッションが出来上がり、さらに「コアデータに基づく事業化」という事業戦略が明確になってみると、以前のさまざまな逡巡は徐々に吹っ切れたわけだ。
「量から質へ」などと方向転換についてこのブログで書いたこともあった。だが、やはり十分な量の確保がなければ、質だけを抽出することは現実問題として不可能である。このことは直接「闘病ドキュメントの評価方法」の問題に関わってくるのだが、「なるだけクオリティの高いものを選び出したい」と思う反面、自分たちが選考するよりもユーザーに委ねるべきだとも思えた。何度も、このような相矛盾する観点の間を往復し逡巡していたわけだ。 »もっと読む・・・ »
2010/3/7 日曜日 - 22:40:24 by 三宅 啓
佐々木俊尚さんの「ネットがあれば履歴書はいらない」(宝島社新書)には、医療に関するネット利用の問題もいくつか取り上げられていて興味深い。たとえば「プライバシー問題」などについても、「ネット上に自分の病気を公開することのメリット」を強調するなど、世界的な新しい動向を踏まえた記述があり、これまでの医療関係類書にはない「ネット的」な視点が随所に見られ好感を持った。
同書に紹介されたロバート・スコーブルの“Health privacy is dead. Here’s why:”はこのブログでも一年前のエントリ「医療プライバシーは死んだ」 で取り上げたが、たしかに今日のネットではプライバシーを公開するメリットのほうがデメリットを上回る事態が現実のものとなってきている。現にPatientsLikeMeなどはこのような情況を先取りして立ち上げられたサービスであり、従来の硬直的なプライバシー観のもとでは許容されることさえなかったはずだ。同書に指摘されているように、「プライバシー」は普遍的概念ではなく歴史的所産であり、時代の要請によって変化していくものだ。 »もっと読む・・・ »
2010/3/6 土曜日 - 23:08:39 by 三宅 啓

TOBYOプロジェクトでは今、DFC(Direct From Consumer)商品の試作品製作に着手している。いろいろ検討したが、当面、統合失調症関連のいくつかの医薬品についてDFCレポート試作品を作る予定だ。今後アイテムを増やしていき、最終的に有料サービス「DFCライブラリー」にまとめ上げる予定。まず医薬品から患者体験によって可視化していくが、今後、医療機関、医療機器、治療法、検査法などへ展開していく予定。
さて、これらDFCとDTCによる事業化のほかに、もうひとつどうしても実現したいことがある。それは「バザール型サービス」である。このブログではこれまでたびたび「伽藍とバザール」というテーマでエントリを書いてきたが、これは言うまでもなくエリック・レイモンドによるオープンソースのソフト開発についての同名の論文 、そして2007年に開催された第一回Health2.0カンファランスにおけるスコット・シュリーブのスピーチに触発されたものである。 »もっと読む・・・ »