メンタルヘルスSNS: Mental Health Social

MentalHealthSocial

メンタルヘルス患者、関係者、業者を対象としたSNS「Mental Health Social」が今月からローンチされた。標準的なSNS機能を一通り揃えているが、ターゲットをメンタルヘルスに絞りこんだこと以外に、これという新機軸は無い。

2006年のDailyStrengthから始まり、米国ではここ二三年の間に多数の医療SNSが登場したが、それも一通り出尽くした感がある。PatientsLikeMeとSermoのめざましい躍進がある一方、昨年発覚したDailyStrengthの行き詰まりと身売り、今年5月のTruseraの撤退など、医療SNSシーンは徐々に明暗をわけはじめている。イスラエルのiMedixなども、英語圏を中心に国際的な集客をしているのだが、今ひとつ伸び悩んでいる。

では医療SNS、とりわけ患者SNSが直面する問題とは何だろうか。様々な議論がされているが、中でも興味深いのは、患者SNS会員のアクティブ率が総じて低いのではないかという指摘である。Facebookなど汎用SNSに比べると、患者SNS会員のエントリやコメントのポスト回数は少なく、サイト全体の活気に欠けるというのだ。だが、これは患者SNS会員が病人であることを考えると、いたしかたないだろう。

PatientsLikeMeのような顕著な特徴を持って汎用SNSと差別化できるSNSと、そうでないSNSの差が徐々にはっきりしてきた。今後の進展を注視したい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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