Health2.0、TOBYO、DFC、そして10月

Shinjuku_in_Autumn

昨夜、帰宅してみると食卓に鍋が出ていた。少し早いが、それでも暖かい鍋を美味しく食べた。今日からもう10月。今月はまず、なんといっても来週サンフランシスコで開催されるHealth2.0コンファレンスのTOBYO&DFCプレゼンだ。いよいよTOBYOが世界に向かってデビューする。そして今月、DFC(Direct From Consumer)アルファ版が完成する。TOBYOプロジェクトにとって、この10月は大変重要な一ヶ月となる。

今までこのブログをご覧になればおわかりいただけると思うが、TOBYO開発のために、私たちはまず世界の動向に目を向け、世界の新しい潮流とシンクロすることを常に考えてきた。日本には日本独特の医療文化があり、医療制度がつくられているが、これらの内部に属し完結してしまうような発想では、決して新しい医療情報サービスは生み出せないからだ。その意味で、今回Health2.0コンファレンスでのプレゼンテーションは、これまでの私たちの方向性からしてきわめて自然ななりゆきだと思う。

次に、TOBYOプロジェクトのマネタイズを図る上で、B2Bのサービスを新たに創出する必要があり、それがDFC(Direct From Consumer)というサービスとしてようやく実現される日が近づいている。その名の通り、DFCがめざしているのは患者・消費者の医療体験をダイレクトに医療関連エキスパートに届けることだ。患者・消費者の体験記録を効率的に活用するツールとして、どうか広く使っていただきたい。また、「分散した資源を分散したまま効率的に利用する」という意味では、TOBYOそしてDFCもすぐれてネット的な発想に基づいている。そのことが素直にうれしい。以前から「医療からネットを見る」のではなく「ネットから医療を見る」と言ってきたが、今後もこれは私たちの大切なプリンシプルになる。

昨日エントリでも触れたが、私たちはウェブ上の闘病ドキュメントを構造化する過程で、たくさんの知見や暗黙知を蓄積できた。私たちはまず医療体験者である患者・消費者から、日本の医療の現状を学んだのだと思う。そしてこの方法が日本医療の現状を把握するうえで、最も効果的な調査手法だと思い始めている。2万3500人の実際の体験から描き出された日本の医療像は、どんな教科書やセミナーで語られるものよりも生々しくリアルなのだ。単なるきれいごとではなく、実際に医療を変えるためには、このような新しい発想で、今までにない知識と情報のチャネルを創出するほかないのだと、あらためて確信している。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


Health2.0、TOBYO、DFC、そして10月” への2件のコメント

  1. 初めまして。Daisuke といいます。

    私もHealth2.0に参加します。
    当日、お会い出来たらうれしいです。
    是非、メールください!

  2. Daisukeさん

    コメントありがとうござました。

    Health2.0コンファレンスでのTOBYOプレゼンですが、当方のパートナーである株式会社メディカル・インサイト鈴木社長にお願いしています。コンファレンス会場でお目にかかれるかも知れませんね。

    鈴木さんのブログおよびTwitterは下記の通りです。
    ●「株式会社メディカル・インサイトの社長日記」
    http://d.hatena.ne.jp/healthsolutions/20100927
    ●Twitter
    http://twitter.com/acesuzuki

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