医療改革プレゼンテーション

このブログでも何度も使用しているプレゼンテーション・スライド共有サイト「SlideShare 」だが、このたび第三回「世界ベスト・プレゼンテーション・コンテスト」を開催した。世界130カ国から応募された3,750点の中から、グランプリに選ばれたのは「Healthcare Napkins All」という作品。これは米国医療改革をテーマとしたプレゼンテーションである。

ホワイトボードと紙ナプキンにサインペンで手書した図表を撮影するという、なんともシンプルでローテクな手法だが、無駄のない説得力あるプレゼンテーションに仕上がっている。この作者Dan Roam氏は「紙ナプキン・ライター」として有名であるらしく、「ナプキンの裏:図表による問題解決とアイデア売り込み」と題したベストセラー本まで出している。またMicrosoft、WalMart、米国上院議会等の指導者に、複雑な問題を「視覚思考」で解決する指南役をしているとのこと。

医療改革を「支払い改革」という点で集中してとらえたプレゼンテーションだが、たしかに米国では、医療費還流合理化による医療費抑制がまず必要であることは間違いない。だが、コストの問題に終始するあまり「医療の品質」を等閑視するわけにはいかない。米国では「日本医療の低コスト性」を評価する声は多いが、逆に日本では「日本医療費のGDP比率は低すぎる」と米国の医療費水準が引き合いに出されることが多い。ところが「医療の品質」で日米比較が行われることはあまりないようだ。日本医療の場合、医療のアウトカムが不透明なために他国と品質比較することは難しい。逆に米国では医療機関や医療者個人のアウトカムまでが公開されており、医療品質の透明化は進んでいる。「結果が公開されている高額医療」を取るか、「結果はわからない低額医療」を取るか、と問われたらいったいどう答えるだろう?

三宅 啓  INITIATIVE INC.


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>