ウェブは家庭の第一の医療情報源:(米国ウェブ医療情報利用実態調査より)

DATA
最近のBurst Media社の調査によれば、米国市民の約80%がインターネットで医療情報を収集していることがわかった。「インターネットは人々が医療情報を探す方法を変えた。特に家庭の医療について変えた。消費者が医療トピックスを調べる方法を理解することは、非常に敏感な聴衆に対し、企業・団体が実践的な日々の健康情報のみならず、価値ある医療情報をより良く伝えるために役立つ。」とBurst Media社のCEOであるジャービス・コフィン氏は述べている。

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家庭の医療にとってウェブは医療専門家よりも頼りにされており、調査回答者の45.2%が「ウエブは、家族の健康を守るための主要な情報収集の場所だ」と答えている。特に女性が活発にウェブで医療情報を利用している。25-34才女性では、90.1%がウェブで医療情報を検索している。

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医療情報源別の利用状況では、「インターネット」(45.2%)が群を抜いて一位。その他の医療情報源としては、「医療専門家」(23.0%)、「家族・友人」(12.9%)、「テレビ」(6.1%)、「新聞・雑誌」(6.1%)、「カタログ・パンフレット」(5.1%)。

ウェブでの医療情報利用の頻度だが、これは年齢ごとに差異があることが判明した。18-34才が最もウェブ医療情報利用頻度の高いグループで、40.8%が少なくとも一週間に一回はウェブで医療情報を利用している。これは35才以上だと29.0%に低下する。興味深いことに、女性25-34才と男性18-24才のグループが、最もウェブ医療情報利用頻度が高く、少なくとも一週間に一回利用するとした回答者は、それぞれ45.5%、44.3%に達する。

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サイト種類別の利用状況を見ると、「一般的な医療情報サイト」(35.1%)、「特定の病気サイト、掲示板」(33.8%)、「医療機関サイト」(26.4%)、「政府関連サイト」(23.5%)、「製薬企業サイト」(16.5%)となっている。これを見ると、医療機関、政府関係、製薬企業など、本来、医療業界プレイヤーと目されるメンバーが主催するサイトの利用率が低いことがわかる。今年初め、英国BBC調査では「消費者は政府や製薬メーカーサイトよりも、自分と似た体験を持つ人やグループのサイトを信用する傾向がある」との結果が出て話題を呼んだ。このBurst Media社調査ではUGC(User Generated Contents)が評価対象に入っていないが、全体としては医療エスタブリッシュメントのサイト利用率の低さという点で傾向が一致する。

一方、ウェブで利用される医療情報では、症状と治療に関する情報が最も求められていることがわかった。回答者の54.2%が特定の病気の症状について情報を集めており、51.0%は特定の病気の治療情報を集めていた。続いて「特定の医薬品情報」(30.1%)、「ビタミン、サプリメント」(29.8%)、「OTC薬剤」(26.0%)、「保健、美容」(24.5%)となった。

調査実施期間:07年8月
調査対象:18才以上米国市民、3,759人
調査方法:ウェブ調査
実施機関:Burst Media


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