NEWS: Googleが無料EHRシステムを支援

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サンフランシスコのスタートアップ企業Practice Fusionは、Googleと手を結び、医師や医師団体に対し、ウェブベースの無料EHR(Electronic Health Records)システムを提供することを、金曜日(3月16日)に発表した。

高価なEHRを広告で無料化

EHRシステム構築は、一般的に医療者に少なくとも2万ドル以上の費用負担を強いる。プラクティスフュージョン社は、EHRシステムと共に医療業務管理ツールも提供するが、Googleの広告配信システムAdSenseを利用することによって、無料でサービスを提供することが可能となった。医師がそのEHRシステムを使用するとき、AdSenseがキイワードを認識してその症状に関連する広告を表示する。

キイワードは患者の症状、診断、あるいは治療などに限定されており、広告は控えめに表示される。プラクティスフュージョン社CEOのライアン・ハワードは、同社は連邦プライバシー法に基づき患者のデータを保護することを付け加えている。

Googleの担当者は、Googleは患者データにアクセスするつもりはないと述べている。ハワードは、Googleは広告が何回見られたかを測定することはできるが、そのデータを特定の患者や医療者に結びつけることはできないと説明している。広告主は、広告を見た医師の基本デモグラフィックデータを受け取るだろう。それらは医師が所属する医療機関の場所、専門分野などだが、これらのデータは匿名化される。

practicefusion

プライバシー擁護派からの懸念

一方きちんとしたプライバシー保護が予定されているにもかかわらず、あるプライバシー擁護団体は、患者情報と広告に支援されたインターネット検索エンジンを組み合わせること自体に懸念を表明している。

「電子プライバシー情報センター」の弁護士アリソン・ナイト氏は、「それでも結局、この会社は、人々の個人的な機密情報を利益のために使っていることにかわりない」と述べている

無料EHR事業の見通し

主要な広告主として製薬会社が予定されているが、ハワードは保険会社や他の健康関連会社もまた、このシステムを魅力的なモデルだと見てくれるだろうと言う。医師にはオプションとして、広告なしでこのEHRシステムを利用する場合、月250ドルの料金コースも用意されている。

この無料EHRシステムに最初に契約したのは、カリフォルニア州サンフランシスコとサン・マテオ群の医師500名からなる医療者団体である”Physicians Integrated Medical Group”である。この団体では一ヶ月か45日以内に、傘下医師に請求書の電子処理化をさせる計画であり、その後このシステムを使って患者健康記録を管理していく予定である。

Source: San Francisco Chronicle


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