すべての医療情報から、患者の声が聞こえるように: V-search登場!

V_search_logo

TOBYOプロジェクトの「第三の商品」として、近々、病名別検索エンジン「V-search」(上図はロゴ)が登場する。「V-search」の「V」とはバーティカル(Vertical)検索の「V」であり、また、患者の声(Voice)の「V」である。これは、たとえば胃がん患者の闘病体験だけとか、子宮頚がん患者の闘病体験だけとかというように、ある病名に限定したバーティカル検索を実現する検索エンジンである。「V-search」という名前からも連想されるように、dimensionsの「X-search」を元に単独の検索サービスとして新たにリリースする。

すでに「X-search」では、TOBYO収録の約1100病名から一つをユーザーが自由に選び、個別にバーティカル検索することができる。これに対し「V-search」の方は、あらかじめ決められた病名(複数)の検索を提供することになる。また現在、TOBYOではプロジェクト初期のバーティカル検索エンジン「TOBYO事典」をテスト公開しているが、「V-search」はこれとは違い、「X-search」で開発された新規検索エンジンと新規データセットを使用している。

「V-search」は医療情報提供サービス・サイト、メディア・サイト、疾患啓発サイト、ウェブ制作会社などでの利用を想定している。たとえば、「胃がん情報ページ」などで実際に体験した患者の声を紹介したい時に、この検索エンジン「V-search」を設置すれば、簡単にしかも大量の患者の声を提供することができる。またAPIを介して当方検索サーバと交信するので、出力イメージ、デザインなど設置サイト側の要望に柔軟に対応できる。

これまでの医療情報提供サイトのコンテンツは、ともすれば学術的な知識・情報を、テキストやビデオで一方的に配信することになりがちであった。論文調や講演調になりがちだった。そのため、消費者にとって親しみにくく、堅苦しく、とっつきにくく、退屈なイメージが強く、どちらかといえば敬遠されていたのではないだろうか。それもそのはずで、それらのサイトからは、高名な学者や医療者の声は聞こえていたのだが、自分たちと同じような患者、消費者の声はほとんど聞こえてこなかったからである。

私たちは、それらサイトの医療情報に実際に体験した患者の声を加えるだけで、その印象と使い勝手は根底的に変わると考えている。どの医療関連サイトも、体験者の声が聞こえるようになれば、もっと多くの人々がサイトを利用するようになるだろう。

今後の消費者向け医療情報提供サービスのあり方として、疾患情報のみならず、治療情報、薬品情報、医療機関情報をはじめ医療情報すべてに、どう患者側の体験情報を結びつけて提供するかが大きな焦点になるのは間違いない。私たちの着目点はそこにある。「V-search」も「CHART」も、そこを戦略的に捉えた商品と位置づけている。

すべての医療情報から、患者の声が聞こえるようにすること。

私たちは今、これをめざしている。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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