これまで「DFC」と呼んできた開発中の新システム”Dimensins”(ディメンションズ)のロゴが決まった。前回エントリでネームは
“Patient Experience Dimensions”
とアナウンスしたが、いささか長ったらしいのでシンプルに”Dimensions”と言い切った。
フルネームとシステム・コンセプトは”Patient Experience Dimensions”。ネット上の膨大な患者体験空間を構成する諸次元(医療機関、治療方法、医薬品他)を分解し切り出すシステム。
まず、ネット上に自分の闘病体験を公開してくれた、たくさんの闘病者の皆さんに感謝します。皆さんがネットに闘病体験を公開してくれなかったら、このようなイノベーションが実現することはなかったでしょう。そしてウェブとテクノロージーに敬意を表し感謝します。
ところでこのエントリー 「内定をくれない企業を恨む前に」は本当に実にいい話だ。深く共感した。私たちもまた、ネットとテクノロジーが好きだし、人一倍その素晴らしさを感じている。Health2.0もまた、ネットやテクノロジーが好きで、その素晴らしさを医療に活かしたいというプリミティブな情動がその基底にあるはずなのだ。だが、ネットに対する愛情のないHealth 2.0論や、陳腐なHealth2.0論が目につきだした。また他方では、ネットやテクノロジーに対する愛情も敬意も感じさせない医療関連サイトが多い。ネットへ出てきて「ネットは怖いところで危険だ」などと発言するなど、何かおかしいのではないか。本当にネットやテクノロジーが好きで、リスペクトを抱いている人間こそがHealth2.0の担い手であるはずだ。
私はかつて、20世紀後半の20数年間をマーケティング戦略プランナーという仕事に費やした。だがそれらの経験や知識や実績を2.0以降、積極的にすべて忘れ去った。かつて学んだコトラー、ポーター、ドラッカーを20世紀のゴミ箱に捨て、新たにデビッド・ワインバーガー、オライリー、ジョン・バッテル、タラ・ハント等に学び”Cluetrain Manifesto”をバイブルとした。ビジネスマンであることをやめ、ネクタイを捨て、自分の本当にやりたい仕事を始めた。その成果がTOBYOプロジェクトであり”Dimensions”である。
三宅 啓 INITIATIVE INC.