TOBYOと闘病ユニバース

TOBYO_universeこの夏、日本初の闘病記専門検索エンジン「TOBYO事典」の改良に取り組んできたが、新たに開発したクローラをいよいよ今月中には運用する予定。5月から、1万件の闘病サイトを対象に200万ページの検索インデックスを作成しテスト運用を開始してきたが、今回の改良版では、対象1万5千サイト、検索インデックス300万ページへボリュームアップし、なおかつ検索精度の向上を目指している。

インターネット上に自然発生的に生成された、闘病サイト群のルースでオープンなネットワークを「闘病ユニバース」と呼んできた。これは仮想的なコミュニティと考えてもよいだろうが、TOBYO事典をはじめ、この仮想コミュニティのインフラツールとしてTOBYOを使っていただきたい。

また一昨日のエントリでも述べたが、今後のTOBYOのビジネスを考える場合、どうしてもこの仮想コミュニティ「闘病ユニバース」との関係を離れてスキームを描くことはできない。これまでTOBYOは、闘病ユニバースの構成メンバーを可視化し、分類し、記録してきたわけだが、これは闘病ユニバースに対するワンウェイの視線に基づく「観察」ともいうべきものであった。だが今後は、闘病ユニバース構成メンバーからTOBYOへの、何らかのレスポンスを頂戴したいと考えている。要するに、よりコミュニティとしての姿へ近づいていくことになるのかもしれない。

たとえば、「闘病者支援や疾患克服研究などを、この仮想コミュニティをベースとして、なんらかの社会的キャンペーンと連動させて推進することはできないか」など検討している。コミュニティを静的に内部へ向けて閉ざすのではなく、コミュニティに内在するパワーを社会的問題解決の次元で発現させるような、そんなイメージが徐々に出来上がってきている。その際、外部のさまざまなプレイヤーが活動できるプラットフォームとしてTOBYOを活用していただきたいのだが、プレイヤーにメリットある仕組みも用意していかなければならない。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>