夏のライオン

Mac_Lion

昔、「冬のライオン」という映画があったが、先週、夏のライオンが「こんにちは!」とやってきた。Mac OSⅩのニューバージョン「Lion」である。実はこの2月からMacBook Airを使い始めた。OSのバージョンは「Snow Leopard」で、壁紙の雪片を頭に載せた雪豹が、どことなく愛嬌があって気に入っていた。

そして、とにかくMacBook Airというマシンが良く出来ているのだ。その薄さとシンプルなデザインは感動ものでさえある。久しぶりに、使うのがワクワクするようなマシンに出会ったと思った。プレゼン用に買い求めたのだが、Keynoteが良い。もうPowerPointには飽き飽きしていたが、いざKeynoteを使ってみると、思い通りのページが簡単に作れることがわかった。とにかくシンプルで使いやすい。その昔、ワード、エクセル、パワポを使うためにWindowsマシンを使っていた時期があったが、考えてみると、ワードもエクセルもまったく使わなくなった。Googleドキュメントで十分だ。パワポだけが残ったが、これもKeynoteにリプレースしてしまいたい。つまり、もうWindowsを使う必要が全くなくなってしまったのだ。今後は全面的にMacへ移行することになるだろう。

さて、ライオンである。トラックパッドの三本指ジェスチャーで、マルチ・デスクトップと全画面アプリ間をスイスイと移動できるのが気に入った。Safariでは、二本指スワイプでページを捲る感覚だ。ビュンビュンとスピーディーにブラウズできる。もうマウスは要らない。これらのユーザー・エクスペリエンスを一度体験したら、もうWindowsへは戻れない。さすが百獣の王である。ガオッ!。

このように先進的なMacOSを体験してみて思ったのは、「やはりシンプルということは良いものだ。シンプルであることはエレガントなのだ。」というごく当たり前のことである。複雑なこと、複雑な機能を、どんどんシンプルにしていくぞ。Appleの製品づくりの根幹には、そんな決意があるように感じられる。

プレゼンなどもシンプルにしたい。ページいっぱいに、ごてごて文言を書き込み、複雑なフローチャートをこれでもかと満載したようなプレゼンは、もう作りたくない、もう見たくない。1ページに1行。あるいは数語。これが気持ち良い。

そしてサービスもまたシンプルなのが良い。dimensionsだが、最近しばしば思うのは、あまりにもあれこれ考え込みすぎかも知れないということ。結局、早い話が、ウェブ上に公開された患者体験ドキュメントをDB化したわけだ。なら、それは他の薬品DBや諸データサービスやモニタリング・システムなど、各企業で現に使用している諸システムの中に新たに加わったデータサービスのひとつ、というふうにシンプルに考えてもらって一向に差し支えない。そんなふうに説明することが増えてきている。

ここ一年間、徹底的に理論構築をしてきたわけだが、そろそろここら辺で、机いっぱいに乱雑に広げたメモやノートや付箋を、シンプルに整理する時期に来ている。さまざまな人とお話を交わす中で、そんなことを考え始めている。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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