エスター・ダイソンとHealth2.0

Esther Dyson

先日、OrganizedWisdomのCEOユニティ・ストークスがエスター・ダイソンにインタビューしているエントリがOrganizedWisdomBlogにポストされたが、これは興味深いものであった。言うまでもなくエスター・ダイソンは米国IT業界きってのビジョナリーであるが、Health2.0ムーブメントとの関係も深く、昨年のHealth2.0コンファレンスでは掉尾を飾る講演をしている。のみならず、PatientsLikeMe、23andMe、Medstory、そして最近ではOrganizedWisdomにも出資し各社の経営ボードメンバーとなっている。

行動ターゲティング、医療情報のパーソナル化、遺伝子解析サービス、崩壊しつつある古い医療システム等々。これらに触れながら、エスター・ダイソンは「人々はケア自体のためにではなく、健康のために金を払うべきである」と今日の医療システムを鋭く批判している。短いながらも触発されるところが多いインタービューである。詳しくは、ぜひエントリをお読みいただきたい。

さて、本年度のHealth2.0コンファレンスがいよいよ10月22-23日の両日サンフランシスコで開催されるが、本日、最終の追加セッションが発表された。それによると、GoogleHealthのアーキテクトであったあのアダム・ボスワースが登場するらしい。彼は昨年から新たにKeasという医療分野の企業を立ち上げたが、そう言えばエスター・ダイソンもアドバイザーとして参加していたはずだ。ちょうど一年前のあのGoogle辞任劇の真相を聞きたいところだが、これは無理だろう。それよりも、ずっと一年間沈黙を守ってきたKeasの事業構想に注目すべきだろう。おそらくGoogleHealthを見切ってGoogleを去ったはずのアダム・ボスワースが、どのようなアイデアを引っさげて出てくるか、これは興味津々である。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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