マイクロソフトは、医療バーティカル検索エンジンを開発しているMedstory社の買収を去る二月に発表した。その後、マイクロソフトのMSN医療健康部門”Health and Fitness”にバーティカル検索エンジンを統合する試みが続けられていたが、このたびほぼ統合を完了し公開された。
バーティカル検索エンジン”Medstory”は、”Health and Fitness”ページに何の説明もされず、普通の検索窓として掲出されている。検索窓に検索ワードを入力すると、ユニークでカラフルな”Medstory”のダッシュボードが表示される。ダッシュボードはカテゴリーに分かれている。それぞれのカテゴリーの下に関連トピックスがあるが、これは検索結果に最も関連が深いものであるとされている。トピックスの後に付いているカラーバーは、その検索結果との関連性の強度を表示しているらしい。
トピックスの中から一つを選ぶと、絞込み検索窓がポップアップし、元の検索ワードにトピックスを「AND」で加えて再検索するか、トピックス単独で検索するかを選択できる。このように、絞り込み検索時に、ユーザーが絞込みワードで悩まないですむ配慮がされている。
さらにこのダッシュボードにはタブが付いていて、サイトサーチ(複数の健康関連サイトから選べる。デフォルトはMSN。)の検索結果と、「医療関連Web検索」の検索結果間を行き来できるようになっている。バーティカル検索エンジンとしての本領は、もちろん「医療関連Web検索」の方にあるわけだ。
“Medstory”はユーザーに気づかれずに、何食わぬ顔でMSNに登場した。その機能も「シンプル&直感的」で簡単に操作できるので、ユーザーには何の違和感もないと思われる。また、ダッシュボードで表示される各カテゴリーごとのトピックスは、ユーザーが思いつかないような検索時のヒントを提示するので、これもユーザーに親切な配慮となっている。
ただ、これは英語版MSNでの話である。日本語版はまだか。
そういえば「医療バーティカル検索エンジンの老舗」ともいうべき”Healia”も、先日、大手出版社に買収されたというニュースを目にした。