二月も今日で終わり、明日から三月。TOBYOプロジェクトはDFC商品化の取り組みを開始している。昨年末からTOBYO事業化フレームをまとめ上げてきたが、それも細部の具体化とテスト運用の段階に来た。
TOBYOプロジェクトのミッションは「ネット上のすべての闘病体験を可視化する」ことであるが、DFC商品化などはこのミッションをさらに次のフェーズに進化させることを要請しているのかもしれない。次のフェーズとはおそらく「可視化した闘病体験によって医療を可視化する」ということになるだろう。単に個人の体験を可視化するだけでなく、さらに医療の構成要素(医薬品、機器、治療法、医療機関等)を複数の体験によって可視化するようなイメージである。
その際、どうしても「闘病体験のデータ構造」の考察が重要になる。それについても先週、私たちはかなり前進することができた。いずれにせよ「闘病ユニバース」と私たちが呼んでいる知識と体験の集合体から、どのように役に立つデータをdistillするかが問題だ。
さて先週、ある新聞社から取材を受けたが、「新聞はこれからどうなるのでしょう」と質問された。「10年後を考えると、おそらくまだ新聞は縮小しながらも存続しているだろう。20年後もひょっとしたら存続しているかもしれない。でも50年後どうかと聞かれると、100%存在しないと断言できるのではないか」と答えておいた。
プロフェッショナルなジャーナリズムはこれからも必要だと思う。だが、常套句を連発するような「サラリーマン・ジャーナリズム」は不要だ。そして従来の「紙に刷って宅配する」ような新聞ビジネスモデルは消滅するだろうから、ジャーナリズムもこれまでとは全く違うビジネスモデルを必死で開発していくことが求められるだろう。
今日は朝方冷たい雨が降ったが、午後から晴れ上がり日がさした。ラグビー日本選手権を見に行こうとも考えたが、自宅で音楽を聴き過ごした。三月の構想を練りながら。
三宅 啓 INITIATIVE INC.