三連休、自宅で休養したり、熱い陽ざしの下、新宿御苑を歩き回ったり、企画書を書いたりして過ごした。その中で、徐々にTOBYO第2ステージのイメージが固まってきた。同時に、書店で思わず手に取った「2011年 新聞・テレビ消滅」(佐々木俊尚、文春新書)も面白く、読み出したら止まらなかった。いろんな収穫があった三連休だった。
第2ステージについて、「戸塚構想」ということが明確になってきた。この「構想」は戸塚洋二さんのブログの中に、「患者データベース」の呼称のもと、いくつかの着想が断片的に記されただけであり、全体を体系的かつ詳細に説明したものではない。だが、あちこちに飛散したアイデアを拾い集めて読みなおしてみると、「患者データベース」のおおよその全体像が浮かび上がってくる。
その全体像は、TOBYOと似ている点もあるし違う点もあるのだが、今あるTOBYOを土台として、その「構想」を実現することは不可能ではないと感じている。だがこの「構想」へとTOBYOを方向づけるためには、いくつかの前提があるだろう。それは「ファクト&データ」という面から、闘病ドキュメントの現状を見直し、新たな標準モデルを作り提示するようなことかもしれないし、多様なプレイヤーの参画も必要となる。さらに「構想」でも言及されているのだが、このプロジェクトの運営形態を再検討する必要はありそうだ。
これまで「闘病ユニバースのGoogle」みたいなものを目指してきたわけだが、その先へと進まなければならない。
ところで「2011年 新聞・テレビ消滅」。書評はまた後日にしたいが、これを読みながら、ある新聞社で広告局長をつとめる学生時代の友人のことが頭をよぎった。信義に厚い好人物で、最も信頼できる友人なのだが、現下の彼の心労を思うと胸が痛む。内輪の席で、「10年後、新聞は生き残っているかと問われれば、なんとか生き残っているだろう。だが、50年後どうかと問われれば、絶対に存在しないと断言できる」などと言ってしまったが、言い過ぎたか。
三宅 啓 INITIATIVE INC.