OrganizedWisdomの転進

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来週(9月17日)から、OrganizedWisdomが全面的にリニューアル&リローンチする。OrganizedWisdomは、過去にこのブログでも紹介したが、昨年夏ローンチされてから患者体験に着目する新しいタイプの医療ウェブサービスとして注目されてきた。われわれの「TOBYO」と非常に発想が近いということもあり、この一年間、親近感に似た感情を持って注視してきた。

当初、OrganizedWisdomが一年前の起動時にめざしたのは、次の三つのサービスであった。

・患者SNS
・WisdomCards
・医療情報検索サービス

この中のWisdomCardsだが、これは患者体験を集約するツールであり、患者が体験したことをカードに書き込み、公開のうえ共有しようといういうもので、これがこのサイトの最大の差別化ポイントであったと思う。

過去のエントリーを読み返してみると、最後に以下のように記してある。

「医療のSNS」が果たしてうまく成功するのか?。また、ウイズダムカードという闘病体験の集め方も、少し、ユーザーにとってハードルが高いような気もします。 しかし、従来にはない、まさにHealth2.0の先陣を切るこのオーガナイズド・ウイズダムに、大いに注目したいと思います。(「海外の動向1:患者体験の共有をめざすオーガナイズド・ウィズダム」

ここでは「医療のSNS」とあるが、これは正確には患者SNSのことを指している。ただOrganizedWisdomの場合、患者SNSに医師が関与するスタイルになっており、このような書き方をしたのだと思う。それはさておき、実はこのコメントで言いたかったのは、当時、当方がOrganizedWisdomに抱いていた一つの懸念である。

不幸にしてその懸念は現実味を帯びてしまったようだ。このような患者SNSが存続することは難しいと感じていたが、それから一年して、OrganizedWisdomは全面的に装いを変え、なんと「人力検索エンジン」として再登場することになった。

OrganizedWisdomは、最初の人力・医師指導・医療検索サービスだ。このサイトはWisdomCardsと呼ばれる、レビューされ、よく整理された検索結果ページを提供する。これは、検索エンジンに通常見られる乱雑さや不要リンクやインデクス・スパムなどの検索結果ではなく、最も多く使われる医療検索用語や語句に対応する検索結果カードである。(OrganizedWisdom Press Release)

OrganizedWisdomは、いくつか複数の「最初のこと」をもって、Health2.0革命を燃え立たせる役を引き受ける。その「最初のこと」の中の一つをあげれば、われわれは、全ウェブ中で世界最高の医療知識をオーガナイズする医療ガイドと医師のチームを編成した最初の企業なのだ。(同上)

引き続きWisdomCardsは存続しているが、中身は一新されたようだ。新しく全面的に生まれ変わったOrganizedWisdom。勇気ある全面的路線変更の決断に拍手を送りたい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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